備えあれば憂いなし
弓ほしいょ。
第5章 弓使い?カッケェェ!!!
ふぅ。親が居ないから自由にできるな。しかし、この転生した世界を早く知らなければならない。
部屋を見渡すとたぶんここが自分の部屋だと思うが大体十畳くらいある。窓越しには、中世の町並みが広がっている。本棚があり、等身大の鏡がある。鏡を見ると、白銀の髪は朝日に煌めき、瑠璃色の瞳、肌は初雪のようだ。せっかく異世界転生したんだから、やることは唯一つ。
「冒険者になる」
しかし、この中世の時代にはインターネットという物はなく、もちろん2ちゃんねるもない。
頼れるのは本と、人しかない。そこで、私は本棚を漁り冒険者に関する本を引っ張り出した。
「えっと、冒険者ハウトゥーかな?」
一ページ目からそれぞれの職業について、詳しく解説付で載っている。
「ん。弓使い、アーチャー?」
弓使いとは、まんま弓や大弓、などを使う。遠距離攻撃が主体だが、筋力も有るため、短剣なども装備できる。
「ほうほう。遠距離か、死ぬ確率も低くなるし、これにするか」
すぐさま一階に降りて、母に、「弓使いになりたい」
と、喋ってみた。
「冒険者ねぇ、辛い仕事よ。それでも良いならいいけど」
「今から準備してくるから、お金頂戴」
「いいわよ」
キタコレ。でもこの辺の地理は知らないしなぁ。「地図ないかな?」
「あるわよ。はいこれ、それとお金20000リルよ」
「ありがとうじゃあ、行ってきます」
玄関を出ていくときに母は、少し悲しげな顔をしていた。
玄関をでると、見渡す限り市場が広がっていた。薬品店、食料店、武器屋、、酒場。どこに行こうか迷うなぁ。
私はまず冒険者なら、武器屋にいくべきという概念から行ってみた。
武器屋 ブルゴーニュと、少し寂れた感じの店だ。入ると、鉄の臭いと、目を奪う武器が並んでいた。
「ねぇちゃん。職業は?」
「弓使いです」
店主は、少し悩んでから、「弓はな、今大弓しか取り扱ってないんだ。それでもいいか?」
「大丈夫です。オススメの大弓は?」
店主は、店の奥の方から何か持ってきた。「値段は少々張るが、これだな。名前は大弓 雲舞だな。こいつは優れもので、勝手に相手を定めてくれるんだ。さあ、少し持ってみ」
雲舞は、少し重いが確かに逸品ものだと分かった。全体は空色の水晶でできていて、金の刻印が入っている。
「値段は負けてやるよ。えっと、5000リルだ。いいか?」
「買います」
「よし、おまけに矢をやるよ。じゃあな」
「ありがとう!」
外へ出て、次は薬品店へ行った。薬品店は、小さな一軒家で、名前はブルーバードらしい。
扉を開けると、店主が
「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」
ガンガンくるなぁ。
「回復薬を、」
「それならこの当店オススメの回復薬、体力300回復します。いっぽん10リルです。今なら精神回復薬も合わせて、体力十本、精神五本で100リルです。買いますか?」
「そのセットをあと、3セット下さい」
「かしこまりました。お会計400リルです。あ、薬バックはどうでしょうか。約薬が二百本入って、100リルです。」
「それもお願いしますね。500リル。」
「ありがとうございます。今後も当店をご贔屓に」
ふぅ、買いすぎたかな。まあいいか。さてと、家に帰るとするか。
どうも鎌使雪野です。最近パソコンを買いました、、まだ使ってないけどね。