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異界の地
次に目覚めたころにはもう夜だった。
周りは真っ暗で周りに何があるかなんてわからない。
ただ、一つ言えるのは
何かがある。
周りからは、腐乱臭がする。
その臭いに僕は嘔吐いたが、ぐっと堪えた。
そして、時間が過ぎ周りが明るくなった頃
僕は周りを見た。
そこには・・・
腐りきった木々、焼け落ちた家々
そして・・・
死んでいった人々の死体があった。
昨晩の腐乱臭の原因はきっとこれだった。
一体、誰が何のために殺したのか。
きっと、殺すことしか能にない能力者だろう。
そう思っていると
『おにいちゃん』
と、聞こえ振り返ってみると
小さい女の子が、僕の服の裾をくいっと引っ張りこう言った
『おにいちゃんはわたしをころさないの?』
と、その少女はか細い声でそう言った。
『大丈夫、君のことは殺さないよ』
僕は、少女にそう言った。
少女は『ありがとう』
そう一言いい遠いとこまで走って行った。
僕はその後ろ姿を見ながら
『・・・ちゃんと・・・強く生きるんだよ』
そう言い、此処の地を後にした。