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現代で出合った衝撃

あ、定食屋が見える。


定職屋……有るんだろうなー


『……(白い艶々なご飯に味噌ソースタップリ付けたトンカツ、冷たいネギトロにワサビと醤油を付けて熱々なご飯、唐揚げにマヨでホカホカご飯、パンとテリヤキハンバーグを挟んでマヨネーズ、麻婆豆腐をオカズにご飯、少し焦げ跡が付いた焼き肉に焼き肉のタレを付けてご飯……)』


この身体じゃ注文出来ないけどな!


ああ、千年以上前の記憶が甦ってくる!!食べれないと思うと余計に悔しい!!


『あの……あれを気にしないんですか?』


あれ?…ああ…食べ物の事は考えてる場合ではないか。


…正直、本当に関わりたくない。


……亀?から出てきて…あの飛んでくる飛行未成年達。

どう見ても此方に向かって飛んできてるな。 



此処が元の世界なら魔法何てあり得ない世界の筈なんだけどな?


どんな手段で飛んでるんだ?飛ぶと言えばー、モジャモジャな偉大なチャンピオン的に言えばトリックか?

ワイヤーアクションとかか?……無いな。今の視力なら蜘蛛の糸でも見えるけど何もない。そもそもそんな大掛かりなトリック出す理由もない。


結論、トリック的な物無く……生身で飛んでる。


生身で飛ぶなんてスーパーヒーローみたいでファンタジーだなー。


本当ファンタジー……この世界で生身で飛ぶなや!


常識考えろや!!


とファンタジー代表格な竜は自分を棚上げして、高速で飛んでくるアニメキャラの様な格好をした少年少女達を非常識なと憤る。


あーやっぱりあり得ない。記憶を幾ら掘り起こしてもアニメとか映画とかそう言うのでしか、飛んでる人間何て見た覚えは絶対ないな。……前の世界なら兎も角。


千年以上前の記憶を掘り起こしもやはりあんなファンタジーな存在は、前世の常識だとテレビにしか登場していない。


となると可能性は三つ……一つ目はこの世界が見掛けだけ似てるだけで元の世界とは違う。

二つ目は転生してから千年以上経ってるし科学も発展してる。

…例えばあの派手な服に飛行機能が付いてるとか?某青狸ロボ並みな未来科学とか…あー…科学は無いかな?町とか車とか遠目に見る分には前と違うように見えないし。……あの世界観ぶち壊しな亀は置いといて


それか三つめ……コソコソ喋ってる青いのと赤いのの反応的に……


竜が思考中にコスプレした様な服装の宙に浮いた10数人の少年少女達は、刺激しない為にか竜から離れな場所で止まる……が、

 

「おい!アキラそれ以上進むな!」


一人だけ突出してくるアキラと呼ばれた青年と少年の境のイケメン少年、少し野暮ったい感じの黒髪の少年の静止を無視し直進。


「化物めこの俺が来たからには好きにはさせんぞ!」

 

顔が半分出たヘッドギアの様な金と赤の兜、関節部分だけ露出した鎧の様な白を基調としたボディアーマー、背中でたなびく赤いマント、手に持ったのは新品同様光る大振りな西洋剣。


まるでヒーローの様な格好のアキラが自分より遥かに大きな竜に剣を突き付けた。

端から見ればヒーロー物の物語に良くある巨大な敵に挑む勇気ある正義の味方と言った光景に見えるだろう……か?


竜は痛い子供を見るように見ている。


何だこの空飛ぶ似非勇者、人(?)にいきなり剣向けんなや。

それどう見てもマジ物の剣だけど銃刀法違反じゃないか?格好の通りヒーローゴッコか?


……まぁサイズ比で剣は良くて小枝、悪くて爪楊枝を突き付けられてる様にしか思えない。5才の幼児が木の枝を向けてる位の驚異度でしかない。まるで脅威に感じられず敵意を持たれる所かある意味心配をされていた


『アイツはバカなのか?』

『……勇敢何でしょう、ね?』


赤と青が他人事みたいだな。この光る虫も討伐対象じゃ無いか?


でこのイケメンは……結構な数の少年少女がアホォオ!って感じで見てるし赤いのが正解じゃないか?

……いやカッコいいって感じで目がキラキラしてるの居るな。性別女だけな!何か腹立つ。


少年と共に飛んできた数人の少女や少年の半数は数百メートル後方、顔を青ざめさせて徐々に後退、そんな中少女数人がその場に留まり、一人は前に残りは杖らしき物を構えた。


「どうするアキラ!みんなは後退してるよ!」

「誰が逃げようと関係ない!俺が倒せば良いだけだ!」


一人だけ前に出た金髪長身の少女が身の丈より大きな大剣を構えながら尋ねると、少年がニヤリと笑いながら答えた。


……イラッときた視力が良いから無駄に鮮明に見えて大変腹立つ。


「倒せるの?」


後方に居たチャイナ風服のツインテールの少女が少し不安そうに聞いた。


「当たり前だ!こんな見た目だけデカイだけの動かない木偶の棒なんて俺だけで倒せるぜ!」


「私も協力してあげるわ。カウント十でデカブツちゃんの顔にいつも通りので二射の攻撃で視界を防ぐから合わせてね」

 

巫女服に酷似した装備の妖艶な空気を持った長い黒髪の少女が錫杖型の杖を構えた。


「へぇ、殲滅の女王が協力してくれるなんて頼もしいな。じゃあカウントを始めてくれ!」

「了解」


脳内で戦のゴングが鳴るまでのカウントし始めた様だ。


聞こえてくるのは日本語か、言葉が判ったのは良いけど……此方が動いてないのに随分好戦的だな。


勝てるとでも思ってるのか?


む、勝てると思うのは慢心し過ぎか…相手の力量知らずには判断出来ないな。……少なくともこの身体にダメージ通せると思ってるんだ相応の攻撃力は有るだろう。

 

……まぁイケメン何ぞに負ける気はないがな! 


……それに……

 

……甘く見られて腹が立ってるんだよ。



竜の黄金の瞳が輝いたのを彼等は気付かない。



…………さぁ竜を甘く見たお前たちの力を見せてみろ。




『お、おい、離れた方が良くないか?』

『そうですよ明らかに攻撃する気ですよ』


二つの光りの言葉は決して竜を心配した言葉ではない。たんに離れられない自分達が巻き込まれる危険を感じて引くよう促したが…… 

 

『……攻撃か?どんな物だろうな』


…ルインは攻撃を待ち望んだ様に答えた。


『何故興味を持つ?攻撃される前に、ッ!』


二人の聖霊王は止めようして竜の瞳を見て言葉が出てこなくなる。竜の黄金の瞳から伝わる……邪魔をするな。そう威圧感に込められた意思。


聖霊王はとある世界では最も神に近い存在、いや世界の自然を司る聖霊王は国によっては神そのものと崇められ……神と呼んでも過言は無い。そんな神と分類される聖霊王二人がただの威圧感で……存在ごと潰される様な恐怖を味わい二人は押し黙る。



ルインの竜は人から竜になり千年以上たった今でも精神は多大に人の影響を受け他の竜よりは気性は穏やかである。(やらかした被害は置いといてだが)

証拠にルインの竜は今まで万に届く程の回数、縄張りに入り込んだ人に攻撃されてきたが、人を理解しているルインの竜は人全てを憎む何て事もない。竜の中で最も人に友好的とさえ言って良い……


…だがそれは危害を加えてない人相手ならだ。    



ルインの竜その本性は竜、人の感性と同時に竜の苛烈さも同時に持っている。ルインの竜の対応は言うなれば鏡、相手が友好的なら友好的に相手が敵として振る舞うならそれ相応の対処をする。


『……相手が命を奪うきなら此方も命を奪う』


攻撃には攻撃、殺意には殺意で返す。

相手に合わせた対応、此がルインの竜のルール。例えそれが同郷の可能性が有ったとしてもこのルールは変わらない。


そう特に、イケメンでハーレム持ち相手なんかには絶対にルールを変えない!!攻撃されれば速やかに地獄に落としてやる!!


黄金の瞳は攻撃前に明らかにターゲットとしてイケメンを見ていた。


「…相手は動く気はないみたい?」

「そ…うだな僕達がこんな目の前に居ても全くだ。……眠ってる訳では無いよな」

「…動かないなら一旦退いた方が良いかも知れない」


場に水を注すようにアキラと似た感じの装備の先程止めた野暮ったい黒髪の少年と、…後から来たのかさっきまで居なかった青髪の少女が言うと、他の面々がバカにした様に笑った。


「はぁ?何を言ってるのかしら?こんな怪物を放置して良いわけ無いですよね?まぁ貴女達は下位の人達だから怖じけ付くのは仕方ないですよね」

「そうだな。戦いたくなければ下がってれば良い」

「と言うか何で下位の癖に残ってんの?」

「良いんじゃない?私達の戦いを綺麗に記録してくれるなら化物討伐に加わった事にしても」


巫女服の少女を除いて口々にバカにしたように言い。二人は戦力外だと無視し自分達だけで戦おうとしている。

  

「……はぁ」


小さな溜め息。竜は何となく興味を示し微動だにしなかった首を動かし青髪の少女の方を向くと……ルインの竜は黄金の瞳を見開いた。


…小柄な身体を包むのは雪の様な白い肌、肩口で揃えた青髪、瞳は静かな海を思わせる深い蒼色、服装は前が開いた黒いローブ、中には白いシャツ、シャツの胸元に真ん中に青の石が付いた赤いリボン、青のミニスカート、黒のタイツ、服装は少女の白さとは真逆の黒い魔法少女風…少女の姿に竜の心臓が何故か高鳴る。


「……私を見てる?」


青髪の少女は何故か言い知れぬ危機感を感じた。





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