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魔法作家ユカリ

作者: 白雪ゆいの

拙著ですが、最後まで読んでいただけたら本望です。

炎の魔術師、という立派な人があたしの師匠。その魔術師は祖国の王お墨付きで半端なく強い、らしい。まだ見たことないからわかんないけど。


あたしの名前はユカリ。ユカリ=レグルス。その辺じゃ名の知られてる―――大魔法作家!…嘘です嘘です、ただのしがない見習い魔法作家です、ハイ。


今あたしをにらんだ赤い髪の師匠はヴァスティン=ハイダウト。大魔術師です、もうそれはすごいすごい。


それをにこやかに見守るのは聖女、スピカ=スペリオル。錬金術師ですごいよ、いろいろと。


そんなこんなであたしたち3人で修行してるんです。ちなみに魔法作家ってマイナーだと思うから説明しときますね。簡単に言うと、魔法を作る職業です。全ての基礎、「森羅万象魔法」をベースにいろんな魔法を作るんです。あたしが作ったのは1個だけ。「砂鉄魔法」…。読んで字の如く、砂鉄を吸い寄せる魔法です。なんの役にも立ちません。


ああ、依頼されて作ってみたいな!


「今日はどこに行くんだ、スピカ」


「今日はドラグライト鉱石を採るためにメジーナ鉱山へ」


なにかインスピレーションが降りてくるかも!行きましょう行きましょう。






メジーナ鉱山


「よし。じゃあ早速発掘でもするとするか…」


「ちょっと待ちな。あんたがヴァスティン=ハイダウト、だね?」


「そうだがあんたは誰だ?」


「西方二賢者の一人、イオ。勝負を挑みに来た」


おお、燃える展開!って言っても、こういうの日常茶飯事だけど。でも、けっこういい肩書きしてる!賢者ってもっと「~です」口調だと思ってたけど違うのかな?


「あいにくそんな余裕はないんだ。お引き取りねが…!」


不意打ちだー!氷魔法の使い手っぽいね!寒いもん。…へっくしょい。でも、炎に氷って相性すごい悪いよね?


「ファイア!」


おお、師匠負けじと戦う!暑い暑い。でもファイア!ってそのまんまだよね。


氷妖精アイス・ピクシー召喚!」


賢者様は氷妖精アイス・ピクシーを召喚した。魔法で魔法陣を書いたから、ささっと喚べるの。この魔法が生まれたのは結構最近、アリス=クイントが作ってすぐ世間に広まって大人気。どの魔法使いもこの魔法が使えるくらい簡単で、アリスさんはそういう魔法をたくさん作っている。あたしの尊敬する魔法作家の一人だ。でも現代風で、一部の気難しい人たちからはあんまりよく思われていないらしい。その人たちも魔法陣魔法使ってるから何にも言えないんだけどね。


「さ、寒いですわね…」


スピカさん凍えてるよ!軽装だからなあ…。へくしょん!


「負けるか!火炎龍フレア・ドラゴン召喚!」


師匠も喚んでる。この鉱山崩れるんじゃない?ってか、あの2人気づいてないのかな?


そんなことを言っていたら本当に崩れた。


「…ぎゃああああ、崩れるうう!」


「ヴァスティンもこの鉱山には勝てないか。それではお暇させていただこう」


「待てっ!」


賢者様はワープ魔法を使って逃げたようで、そこには跡形も、残骸も何にも残っていなかった。


うう。あたしには何もできないの?






―――――ドラグライト鉱石は、電気の成分が豊富で…






…ある。無理かもだけどある。


「砂鉄魔法発動!砂鉄、支えて!」


砂鉄を手のように造形して崩れたところを支える。今のうちに、逃げる!






あたしたち3人は、無事助かった。


この世には無駄な魔法なんて、1個も存在しないんだね。


あたしの「砂鉄魔法」ですら役に立ったんだから。ででーん!


…ふざけすぎたね。


これからあたしは大魔法作家ユカリ=レグルスになるのよ、きっと!


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

初めてのファンタジー作投稿ですがどうでしょうか。

それでは。

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