”死ぬまで使えるお金と愛する女性のどちらをお前は取るんだ“ と言われた俺は、、、?
”死ぬまで使えるお金と愛する女性のどちらをお前は取るんだ“
と言われた俺は、、、?
・・・俺の人生! ”お金に全く縁がない人生を歩んできた!“
いつもお金がなくなると、親切な人達に頼りながらなんとか生きてきた。
家賃が払えない時は、大家さんに直接言って少し家賃を待っててもらったり、
友達や親にお金を借りたり、家の近くのラーメン屋でただでラーメンを
食べさせてもらったりしていた。
それに何より、”お金がない俺に寄りそってくれた愛する女性が俺には居た!“
俺がお金がないと分かっているから、スーパーで食材を買って来てくれて、
俺に手料理まで作ってくれる。
余った食材は? 保存できるようにタッパに入れて冷蔵庫に入れていつも
帰ってくれていた。
俺の彼女は、なんてステキな女性なのだろう!
俺は彼女を愛していたし、いずれは結婚したいと思っているのだが、
彼女の両親に一度も会いに行けていない!
お金の無い俺が彼女を本当に幸せに出来る訳がないと、彼女の両親が
許してくれないと思っているからだ!
だから彼女と付き合って6年経つが未だに彼女の両親には一度も会えて
いない!
ただ本気で俺は彼女を心から愛している!
そんな時、”俺は一人の老人に出会った。“
『”キミはお金が欲しいか?“』
『欲しいに決まってるじゃん!』
『じゃあーワタシの財産をすべてやる! その代わり、今付き合ってる
彼女とは今すぐ別れなさい!』
『はぁ!? 何言ってんの? そんな事できるはずないだろう!』
『”ワタシの話を信じてないんだな、ではこれを受け取ってもらおうか。“』
『何、その封筒?』
『中を見れば分かる!』
『はぁ!? えぇ!? お、お金? 何これ!?』
『受け取りなさい! そのお金はキミにあげるから、今の話を真剣に
考えてほしい!』
『”な、なんで彼女と別れないといけないの?“』
『キミにはワタシが決めた女性と結婚してもらうのが条件だからだ!』
『・・・マ、マジかよ!』
『ああ、マジだよ! マジ、マリック!』
『・・・い、いや? 意味分からんが、でも考えてみるよ。』
『”じゃあ、また来週、この時間でまたココで会おう。“』
『・・・あぁ、』
この老人が帰ると? 俺の手には老人から貰った茶封筒だけが残った。
その中には、100万円が入っていた。
俺にタダでくれた100万円。
お金に全く縁がなかった俺は100万円は眩しく感じた!
でも? 老人と会う1週間後には、あっという間に100万円は使い
切ってもうなくなっていた。
まさか? 一瞬でお金が無くなるとは、、、?
俺は既に、”お金に溺れていた。“
今すぐにでも彼女と別れて、”あの老人から財産を全て貰いたいとまで
思いはじめていたからだ!“
『”どうかな? 返事は決まったか?“』
『本当にアンタの財産を俺に全てくれるのか?』
『ああ、勿論! キミにすべてやる!』
『”じゃあ、俺はアンタの財産を全て貰うよ。“』
『ワタシの財産を貰う条件を憶えているかね?』
『勿論!』
『”今の彼女とは別れる事!“』
『あぁ!』
『じゃあ、また来週この時間に、、、それと今日もキミにこれを!』
『ありがとう。』
・・・俺はまた老人から茶封筒を貰う。
今回の茶封筒の中は、300万円が入っていた。
そのお金も俺は全て使い切る!
初めて持つ大金に俺は欲しいモノを躊躇なく使い切るまでになっていた。
お金とは水のようにあっという間になくなっていくモノなんだと
俺は初めて知ったんだ。
そして3回目に会う老人に俺はこう言った。
『”彼女とは今日、別れてきた。“』
『そうか、ではワタシの財産を全て受け取れる書類にサインをして
もらおう。』
『どこに、何を書くの?』
『ココに名前と印鑑を押してくれ!』
『あぁ!』
『よし! これでキミにワタシの財産を全て受け渡す!』
『ありがとう。』
『それとワタシがキミに結婚してほしい女性の写真だ!』
『えぇ!? ・・・ま、マキじゃないか!?』
『”キミが今まで付き合っていた彼女だよ。“』
『じゃあ、なんで俺と別れさせたんだよ!』
『”キミを試したんじゃあ、お金か? 愛する彼女か?“』
『・・・・・・』
『”ワタシの娘を頼む!“』
『・・・し、おじさん、死ぬの?』
『ワタシはもう長くは生きられん!』
『・・・お、お父さん!』
『”ずっとキミにそう言われたかったんだがな、“』
『スミマセン! 情けない男で、頼りない男だからずっと娘さんを
幸せに出来る自信がなく、お金の為に俺は娘さんと別れ話までして、』
『娘も良く分かってるよキミの気持ちは、さあー出て来なさい!』
『・・・し、紫郎、』
『マキ! ごめん、本当にごめん!』
『”ごめんね、私もずっと黙ってて、でも? お金目当てで私を選んで
ほしくなかったの!“』
『・・・ほ、本当にごめん。本当にごめんなマキ!』
『パパ、彼を許してもいい?』
『ああ、お前の好きなようにしなさい!』
『ありがとう!』
『”ありがとうございます、お父さん!“』
『後は娘を頼んだぞ、紫郎くん!』
『はい!』
・・・半年後、彼女の父親は亡くなった。
そして俺と彼女は結婚し、今では豪邸に二人で暮らしている。
彼女の父親の財産を全て俺が受け取ったから、そのお金で俺は彼女を
幸せにする!
お金に全く縁のなかった俺が、お金と彼女の二つを手に入れた!
何不自由なくこれからは彼女を幸せにしたい。
いつまでも彼女とこの豪邸で。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。