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第二十七章 記憶から『自分』が生まれる

「・・・いや・・・仕事に関しては何の文句もないんだ。むしろやる気が増してね。」


「・・・・・」


「それは良かったです」なんて言えない、彼に至っては。

確かにやる気は確かに大事だけど、やる気が逆に彼の体力と精神をすり減らしている気がする。

ただ、それを口に出して言いたくても、なかなか言えない。何故なのかはちゃんと説明できない、漠然としたナニかが、口に蓋をするのだ。

彼の話を聞いていると、つい目に涙を浮かべたくなる。彼が哀れというわけではないが、懸命すぎて、尊い・・・というか。

よくアニメや漫画でも、自らの限界に挑戦する主人公や仲間が登場している。バカラさんは、それとほぼ同類だと思う。

「止めるわけにはいかないなぁー・・・」みたいな空気。

でも、実際にそんな人物を目の前にすると、やるせない気持ちの方が優ってしまうのは何故だろうか・・・?


「私が悩んでいるのは、『接待』の方なんだ。」


「・・・『接待』??」


急にサラリーマンみたいな事を言い出したバカラさん。

けど、何故彼が接待をしなければいけないのか、その道理も、まさに前世の世界と同じ、『親睦』の問題であった。


やはりどの世界でも

『人間関係』は求められてしまう

『人間関係』が要因で一度逝ってしまったコンにとっては

頭痛を引き起こしかねない事実であった

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