第二章 『起死回生プラン』
神様が彼女に用意してくれたのは、『手厚い保険』であった
『未成年』だとしても、大人であれば歴とした犯罪。大人であればしっかり処罰される、それが当然だ。
でも容疑者が『未成年』というだけで、処罰が下されない。
まだ幼い事や、善悪の区別がつかない事も、理由の一つとして数えられても、仕方ないと飲み込める場合も多い。
ただ、それでも拭い切れない罪を犯してしまった事実に変わりはない。
遊び感覚の『万引き』だとしても
稼げるバイトとして『詐欺』に関わったとしても
仲間との団結意識を高める為に『いじめ』を遂行していたとしても
私が恋した『彼』が、事故であったにしろ、橋の上から私を突き落とした事も
立派な『罪』である
しかし、彼や私を長年弄んだいじめっ子達は、決して罪に問われる事はない。仲間内だけで私の存在は自然消滅するか、学校側が隠蔽するか。
いじめによる死者が出てしまった・・・という事は、学校側からすれば不愉快な話。
その上、私は自分がいじめられている事を、幾度も学校に告白している。それが幾度も無視されて、その結果がコレだ。
もう、呆れを通り越して笑えてくる。私の命は、13歳で終わるのが絶対の定めかのようだ。
でも生きてた時も、薄々悟っていた節があった。「こんな生活を続けられるのかな・・・?」と、一人きりでずっと考えていた日もある。
はい、その結果は予想通り。続けられませんでしたっと。