第二十三章 いつもとはちょっとだけ違う夜
パニックにはなったものの
たった一時の辛抱と思いつつ
落ち着かないコン
その晩、何のおもてなしもできなかった・・・つもりなんだけど、バカラさんは予想以上に夕食を堪能している様子だった。
「王都にあるレストランのランチよりも美味しい!!」と言って、昼間に食べる予定だったサンドイッチを、ハムスターの如く食べ進めていた。
その勢いに、思わず笑みが溢れる母。やっぱり、自分の作ってくれた料理を美味しそうに食べてくれると、作った本人は嬉しい。
父もバカラさんと同じく、結婚して十数年になるけど、母の料理を食べる父の顔は、満面の笑み。その反応だけでも、母が満足する理由、今何となく分かった気がする。
兄の場合、食べるのが早過ぎて、食べている顔を見るタイミングが掴めない。それをバカラさんに話すと、意外な返答が返ってきた。
「そうかな?
彼とはよく兵舎で食事を共にするけど、そんなに彼は早く食べないよ。同期達との話に花を咲かせてい
るから、逆に遅い方だよ。」
へぇー・・・以外。てっきり兵舎でも我が家と同じく、食べる時間を節約してでも訓練に明け暮れているのかと思っていた。
やっぱり、家族や妹と話をするより、同じ歳の同性と話している方が楽しいのかも。つい納得してしまう。
里では同い年の友人なんて滅多に作れないから、それも人口の多い王都の利点かも。
うーん・・・私も生涯のうちに一回は、王都に足を運んでもいいかもしれない。勉強にもなりそうだし。




