第十五章 神に捧げる言之葉
今私が覚えているのは、〈凍てつく一粒〉のみ・・・ではあるけど、両親から得た話や情報から察するに・・・
『その状況に応じた単語を並べる事で秘技が発動する』
つまり、治癒魔法を全く勉強しなくても、〈ノリト〉が発動すれば強制的に治癒魔法が扱えるようになる・・・?!
うーん・・・
言葉だけだと超便利ではあるけど、結構ギャンブルだなぁー・・・。
発動できたとして、何かペナルティがあるパターンでしょ。でもそのペナルティって何??
でも今は、〈ノリト〉に賭けるしかない。もう彼の息は途切れ途切れ。
猛ダッシュで里まで持ち帰っても、恐らく間に合わない。もし私が迷いなく助けていれば、こんな重傷にはならなかったのかもしれない。
「・・・そうか・・・
私は、ペナルティを受けるべきだよね。助けられる命を目の前に、自分の事しか考えてなかっ
たんだから。
そう、これは私『罰』でもあり、『贖罪』なんだ。
・・・なら、私はそのペナルティを、甘んじて受け入れる・・・!!!」
・・・・・すぅー・・・
はぁー・・・・・
私は深く深呼吸をして、彼の傷口に左手を添える。すると、もう〈ノリト〉が準備を始めたのか、手が緑色に光り始める。
「慈悲なる神々よ どうか私の願いをお聞き下さい
この者の深傷を癒やし この者を痛みから解き放て
神の癒しは 今私の手の中に
彼の開いた傷の口を塞げ
〈救いの灯火〉(レリーフライツ)!!!」




