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第十五章 神に捧げる言之葉
シルフォの一族に伝わる
『奇跡』に等しい力を持つ秘術
その原理を、コンは自覚する事となる
「お父さん、前から思ってたんだけどさ。
何で私達『シルフォ一族』は、魔術を学んでいるわけでもないのに、魔術に似たあんな技が繰
り出せるの?」
・・・そうだ、そういえばこんな会話を両親と交わした事があった。
あれは、まだ兄が里に居た頃。私はシルフォ一族が使える『秘技』と、『秘技』を発動する為に唱えなければならない『呪文』について聞いていた。
ホグジラにトドメを刺す時、唱えていたあの呪文。
「麗しきこの森を守りし精霊よ 恵溢れるこの森を守りし神々よ
生きとし生きるモノには成し得ない その凛々しくも優美な力を
今一つ 私の矢先に込め賜る
〈凍てつく一粒〉(アイスアロー)!!!」
実はあの文言自体は、両親や兄から教わったわけではない。
『その状況に応じた単語を並べる事で秘技が発動する』という話だった。
よくよく考えると、その仕組みが理解できなかった私は、思い切って両親に聞いたのだ。




