第十四章 覚悟
見捨てられなかった、見捨てたくなかった。彼の苦しんでいる姿を見ているだけでも、私の古傷がジンジンと痛む。
そう、私は助けたいのだ。『私』の様に、助けを呼びたくても、声を張り上げる事ができなかった、『前世の私』の様な人を!!
人と関わらない事と、人を助けるのは、全くの別問題だ。助けた後、名乗らずにその場を素早く去ってしまえばいいだけの事。
『助ける・助けない』で悩んでいた、『元・母』の様には決してなりたくない。私は人助けを『面倒』なんて思わないから!!
もうあんな言葉に騙されたりはしない、私は自分のやりたい事をやる。私を止める人は、この場に一人だっていないんだから!!
「う・・・うぅ・・・」
遅くなってごめんよぉ。私がモタモタ悩んでいる間にも、君は苦しんでいたというのに。
人を助ける為にここまで悩まなくちゃいけないなんて、自分でもだいぶヤバいとは思っている。でも、踏ん切りがついた事に変わりはない。今の私は、完全に生き生きとしている。
自分のやりたい事ができるって、こんなにも気持ちがいい事だったんだ・・・!!
・・・それよりも、鎧ってこんなに外すの面倒なの?!!
何か色んな箇所にベルトがついてるけど・・・、ここは悩んでもいられない、もうベルトも切ってしまえ!!
私は彼の腰に備えられていた小さなナイフを引き抜き、ベルトを片っ端から切っていく。
それにしてもこの鎧、まだ結構綺麗だな。作ったばかりなのかな?
作ったばかりの鎧を切り刻むのもちょっと罪悪感があるけど、命には変えられない。
・・・とりあえず、『腰部分』のベルトは切らない方がいいな。『二次災害』が起こらないように。
って何に対して心配してんだよ私ぃ・・・。
ひとまず、傷ついている部分に薬を塗って・・・




