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第十章 一人ぼっちになると、考え込んでしまう

今の私は、自慢に値するのだろうか・・・?

そう思いながら、私は採った野いちごの一種、〈スネークアイ〉を一粒だけ口の中に入れた。結構酸っぱいから、目覚まし効果もある果物なのだ。

私はこの境遇、十分自慢に値すると思う。雄大な自然の中をただひたすらに満喫するのは、そうそう出来る事ではない。

特に、前世はコンクリート『ジャングル』ならぬ、コンクリート『蜜』な世界で生きていたから、余計に自然が愛おしく、大切に感じる。

自然に生成された果物や野草を採りながら食べる・・・というのも、前世の世界ではオーソドックスな『果物狩り』よりも楽しいと思う。

『果物狩り』の場合、決められた場所で、たった一種類しか採れない。行った事はないけど、SNSとかで見かける画像から推測できる。

でも今の私は、そんな生易しい環境で狩っていない。食べられる野草や果物を自ら探し、自らが里まで持って帰らないといけない。

時折『崖』や『大雨』等の障害に阻まれ、野生動物からの脅威も交え、常に気をしっかり保っていないと怪我どころの騒ぎではない。

でも、この緊張感は癖になる。何があるか分からないワクワク感と、突拍子もないアクシデントも、毎日の生活を彩っていた。

前世の世界では『安全』を重視するあまり、常に『安全』『平常』を求める人が多い。

私のいじめを根絶しようと動かなかった学校側の人間達も、その一部。

厄介事は避けるか蓋をする、決して自ら関与しようとはしない。そうすれば自分達の『安全』で『平穏』な生活は、少なからず守られるから。

例えその厄介事が、『取り返しのつかない事態』を招いたとしても、きっと他人面で乗り切ってしまう。

でも私は違う、そんな臆病でくだらない人間達とは違う。自ら危険な領域に飛び込み、自分自身で対処、対策をする。

崖がある場所は予め把握して、お手製の『旗』を立てておく。大雨が降った際、雨宿りできる洞窟や大樹も把握済み。

この山に一番詳しい人間は、私と言っても過言ではないだろう。


・・・あ、もう私人間じゃなかった!! 人獣だった!!

時々人間だった時の感性に戻ってしまうから、転生というのも色々と大変だな。

この世界でちゃんとした『人間』に会ったのは、ほんの数回しかない。

時々里に来た旅人は、確かに『人間』ではあるけど、『日本人』というよりは『西洋人』に近い気がする。偏見でしかないけど。

彼女は自分の耳を両手でモフモフ・・・という名の確認をしながら

今日も山を駆け回る

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