第六章 『人獣』とは
兄とは4つ歳が違うけど、互いに同い年の友人は作れず・・・というか、作りたくても作れない。
里自体が小さいから、現時点でも里に住む子供は8人しかいない。その上その8人が、全員同い年というわけではない。最長が兄で、最少は3歳。
だから里に住む子供達の遊び相手は、大抵兄弟姉妹になる。
私はよく、兄の狩りや仕事をよく手伝っていたから、互いの嗜好や意見が自然と一致するようになってしまった。
女の子にしてはちょっと変わっていると思われてしまいそうだけど、私は自分のやりたい事を思う存分楽しんでいるだけ。
山の野草を摘むのも楽しいし、体全体を使ってモンスターと戦うのもまた楽しい。
前世では学校の体育でしか体を動かさなかったけど、今は暇さえあれば山を登っている。
というか、前世は体育の授業が嫌いだった。別に運動音痴というわけではない、『団体行動』が強調されていたから。
「二人組を作れ」と言われても、私だけ置いてけぼりにされたまま放置される。
バスケやリレーもチームワークが重視される競技。・・・にも関わらず、私はそこでも置いてけぼり状態。
誰も私にボールを渡してくれないし、バトンをしっかり渡してもらえた記憶もない。それで先生に怒られるのは、殆ど私。
そんな理不尽に慣れ始め、いつの間にか授業を本気で受ける事が馬鹿馬鹿しくなっていた。
何故学校という環境は、『集団行動』が重視されるのか。何度も何度も考えては、全てを諦めていた。
でも、今は全然違う!!
兄と協力して強敵を倒す事が快感になり、山で採れる山菜や魚も、宝探し感覚で採取できる。
この山菜や魚の旨味を味わう事で、更に山登りに対する熱意が増した。里では質素な料理しか作れないけど、まさに『シンプル イズ ベスト』
山菜や魚の美味しさを最大限に活かせる料理は、ごちゃごちゃと調味料や具材を入れない、肉と山菜のみの、今味わっているスープのような料理が一番!!
それらを毎日味わう事ができるなんて、この上ない最大の幸福だ。
毎日食べても全然飽きないし、季節によっても採れる山菜や魚も違うから、まさに『季節のバイキング』




