第四十八章 年を越せた安堵
「2人共ー! ご飯よー!」
遠くで母が手を振っている、私とウルシ君は手を振り返して、家まで戻る。どうやら集会は、もう終わっているみたいだ。
家に帰った私は、集会の後始末を手伝う。そしてウルシ君は、屋根に干してある木材を回収する。
父は久しぶりに皆と話ができて楽しかったのか、部屋でグーピーと寝息を立てながら眠っていた。
無事に全員の無事を確認できて、父も安心したんだろう。私も久しぶりに会う皆に、毎年毎年喜んでいる気がする。
ウジミヤには、もう少し雪が溶けたら、ウルシ君と一緒に行こう。ウジミヤの住民達も、そろそろ気持ちの整理ができている頃だと思う。
せめて、ウルシ君がこのフシミの里で安心して暮らしている事だけでも、本人を連れて報告しなくちゃ。
本人は、「そこまで親しい隣人もいなかった。」と言ってるけど、それでもやっぱり、今も心配していると思う。
私もこの際一緒に行こうかな?
別に欲しい物はないんだけど、せめてウルシ君のお姉さんの元へ行って、手を合わせる事だけでもやらなくちゃ。
ウルシ君のお姉さんにとっては、見ず知らずの女性に『姉』としての地位を取られているわけだから、私としてもちょっと複雑ではある。
その許しを請う目的も兼ねて、今度山で綺麗な花と甘い果実を採って、ウルシ君のお姉さんに献上しよう。
雪がある程度溶けるまで まだ油断はできない
しかし 雪が解けたらやらなくてはいけない事は
増えていく一方なのであった




