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その頃、王都にて(8)
でもまさか、その不安がこの様な形になってしまうなんて、誰が想像できただろうか・・・
コン自身、俺と同じく『恋』に鈍感な方。もう完全に『遺伝』のせいだ。
ただ、今回ばかりは兄である俺も色々と心配だ。相手は一国を継承する誇り高い血族の時期王。二人が会って、互いに馬が合えば、それはそれで良いんだけど、そんなに上手くいきそうもないのは、今からでも予知できる。
コンは恋に鈍感な性格ではあるけど、慎重な性格でもある。この一大事の重さを、俺以上に重く感じても不思議ではない。
ただ・・・俺も・・・
今回ばっかりは、断りたくても断れない。相手は俺の上司、強引に断ると、後が怖い。
せっかくここまで頑張ってきたのに、それが水の泡になってしまう可能性だってある。
一般的な家庭から求婚を受ける事とは訳が違う、国の命運がかかっていると言っても過言ではない。
ギンの心は、完全に折れてしまった
もう逃げ場もなければ、打開策もない
首を縦に振る事しかできない状況であった




