第二章 『起死回生プラン』
「実はね、そんな貴女にピッタリの『プラン』があるの。」
「・・・『プラン』??」
何か・・・保険の勧誘みたい。
・・・というか、それなら私は保険会社の職員に言葉巧みに誘導されているお客さんだよ??
私保険とかの知識はないけから、完全に流されるままになっちゃうじゃん。
・・・いや、そもそも神様からプランを説明されるって、ぶっ飛びすぎでしょ。
『死後』に備えた保険なんて、あったらそれはそれで良いと思うけど・・・
神様はちゃぶ台の上に置かれていた透明なタブレットを操作して、私にその画面を見せた。確かにその画面には、『起死回生プランについて』と表示されている。
『起死回生』??
まぁ、確かに私はその四字熟語通り死んでるけどさ。
・・・え? これから私、天国か地獄、どっちかに行くつもりだったのに・・・?
私は混乱しながらも、タブレットの画面をタップした。すると、このプランについての詳しい説明が、動画と一緒に説明される。
その動画は結構単調で、数分くらいの短い動画であった。でも、文字で説明されるよりもずっと分かりやすい。
要するに、この『起死回生プラン』が組めるのは、私のように
『本来はもっと長い時間を生きられた魂』
が対象となる。多分憐れみも含めて、こんなお得なプランがてんこ盛りなんだろう。
そして、私が向かう場所は、天国でも地獄でもない。
『異世界』だ