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俺の心は死んでない  作者: 極東執筆者
五億年ボタン編
3/7

決意した日

ディバインハーツリトライは「テイル◯オブ」系統のものと「ゴッ◯イーター」をオミットした物だと思ってください。

今回も短めです。

この五億年ボタンは原作とはかなり違いますので

ご了承ください。

気づくと其処に居た。

真っ白な空、下は一面白いタイルで覆われていた。

「………は?……え?」

唯呆としている事しか出来なかった。

取り敢えず立って周りを見渡す。

少し悩んで一つ分かったことがある。

(あーうん、コレ夢だわ)

マジかよ、正夢とか初めて見た。

じゃあ昨日のあれも夢だったっていう事か。

なんだ、少し安心した。

少し安心したらどうでもよくなってきたな。

冷静になってきたのでもう一度辺りを見渡す。

「……コレって、五億年ボタンの世界だよな?」

折角正夢見れたのに、此処じゃ何にも出来ねぇじゃねぇか!!

はぁ、夢なんだからもうちょとこう……さぁ、有るじゃんゲームの世界とかさ。

まぁいいや。その内目も覚めるだろうし。


____数十分後____

…全然覚めてくれないわ。すげぇ暇だ。

(暇だし走ってみるか?)

なんか腹が立って来たので思いっきり走ってみる。

(身体が軽い!?)

まぁそりゃそうか。夢だもんな。

俺はそのまま更に速度を上げて地を駆ける。全然疲れないし、更に速度を上げれそうだ。

俺は今、風になる!!!

…………

……

「うははははは、はぁ〜ぁ」

其処には運動嫌いの俺の姿はなかった。

(いつぶりだろう?学校以外で運動したの)

夢の中だけど……。夢の中だけど!

大事な事なので二回言いました!

白い空を見ながらそう思った。

(もうそろそろ覚めてくれてもいいんだぞ)

まぁ、覚めないんだったらそれでもいいや。

こんな経験、滅多にないからな。



俺はいつか目が覚めるという確信の元、こうやって楽しく時間を潰せていたんだ。俺はまだ知らなかった。

これから始まる時間との戦いを。



____一週間後____

体感的にはもう一ヶ月ぐらい経ったか。

此処まで来ると俺はある一つの結論に至った。

あの五億年ボタンは本物で俺は此処で本当に五億年暮らさなければならない。

考えたくなかった事実。本当はもっと前に薄々気付いていた。

それが本当なら俺はもう…。

先の言葉が出てこなかった。

最近まで友達の家でゲームしたり学校行ってたりしてた俺がこんな目に合う理由が分からない。

分からない事が多過ぎる。

ひとまず落ち着こう。いや、無理だ。

もし此処が本当に五億年ボタンの世界なら

本当に何もないこの空間を俺は自分の年の数千万倍も生きていかなくてはいけない。

直後、背筋に冷たいものが走るのがわかった。

それと同時に五億という途方も無い数字を呆然と意識する自分もいた。

こんな摩訶不思議な存在が本当にあるのだと歓喜した自分もいた。

俺は特別なのかも知れないと喜んだ。

今だったら神様の類だって信じられる。

(こんなものが実在するのなら、魔法だってあるのかもしれない!)

「厨二病が抜けて無いな、俺」

希望が湧いた。

ポジティブ思考でやっていかなければ本当にやっていけないからな。

逆に脱出する方法とか色々考えてる内にもしかしたら、五億年経ってるかも知れない。

悩む事だけに関しては此処は最適と言わざるを得ない場所だ。

例えそれが楽観的な考えと言われてもいい。

希望位、持たせてくれよ。


そして俺は一つ自分に誓った。

最後の最後まで

(最後の最後まで自分らしく生きよう)

廃人にはなりたく無い。

時間の重みに耐えられずに無機物の様に唯、其処に居るのは嫌だ。

しかし漫画の様に仙人の様に悟りを開きたくは無い

それはなんか嫌だ。

物事を全てが理解できる人生なんて面白い訳ない。

唯、あっちに居た時と同じ様に毎日を暮らしたいだけなんだ。


まず目標を決めよう。

(これを作った奴を絶対、一発ぶん殴る!!!)

…となると

「まずはそうだな……。筋トレするか」

鍛えすぎて考える脳みそまで筋肉にならない様に注意しとくか。



此れは哀れにも神の遊戯の玩具として選ばれた一般人が絶望するだけの物語ではない。

知恵を持った人間が神の思惑に抗いながらも成長する物語である。


____前五億年ボタン所持者達___

最初は誰かの悪戯だと思った。

でも違ったんだ。

其処には地獄があった。

ひたすら時間との勝負を強いられた。

五億年ボタンの実在した事実に最初は喜んだ。

でもそれもつかの間、急な恐怖に襲われた。

逃げられない恐怖。

最初は気を紛らわそうと必死に過去を思い出し空想の中に逃げ込んだ。

運動したりして少しでも鬱憤を発散した。

でもどこまで行っても空想は空想。

どこまで行っても一人だった。

僕は誰かと一緒にいる事に慣れ過ぎたのだ。

その内、永遠に押した自分に絶望して恨んで気が狂った。

そして気が狂った僕は自傷行為にひたすら走った。

今までを悔い改める様に、自分の愚かさをその身に刻む様に……。

(早く死にたい……。)

死ね死ね死ね死ね死ね_____

「な…で……いん……よ」

思考を放棄した。

その方が楽だから。

そして1秒の長さをその身に刻みながら遂には何も考えなくなった。

御都合主義なんて現実には無い。

しかし時は確かに一秒を刻んで行った。

そして気が付くと自宅に戻っていた。

最初は此処がどこか分からなかった。

しかし確かに温度があって、色があって、形があった。

声が出なかった。

直後、近所迷惑も考えずに唯泣いた。

一日中泣いた。

涙も枯れ、お腹が空いて、身体が酸素を求めている。

睡眠欲がある。

この全てに感動した。

見るもの全てが輝いて見えた。

そして同時に五億年ボタンが家にある事に恐怖した。

触りたく無い。

視界に入れたく無い。

記憶が残っている事は幸か不幸か。

まぁ彼は今後間違い無く、ボタンを押す事は無いだろう。

そして同時に

(なんで僕ばっかりこんな目に遭わないといけないんだ!

他の伸う伸うと生きてる奴じゃ無くて俺が俺が……。)

突如として黒い感情が漏れた。

そして

「皆、僕と同じ目に遭わせてやる」

感情は爆発した、怒りと憎しみとして。


人物の詳細は作中で明らかににします。

意見や感想などがあれば是非、お待ちしています。

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