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ある日、私は全身をかけめぐる激痛に襲われました。
声を殺そうとしても悲鳴がもれてしまうし、立つこともままならない。
呼吸も脈も整わず、家族に救急車を呼んでもらいました。
お願い、すごく痛くて、息が…
そう言ってうずくまる私を怪訝な顔で眺めた家族は、世間の迷惑に…と言いつつも、しぶしぶ呼んでくれて。
でも、この時は原因がわからず…
それから毎日、私は酷い痛みと呼吸困難に苦しむようになりました。
父は困惑したような表情で「どうしたらいいのかわからないよ」と吐き出し、父や家族に迷惑にならないように、私はなんとか態勢を立て直そうと、一人病院をめぐりました。
ある日、完全に立ち上がれなくなった私は、苦しみのあまり、半ば這うように電話を取り、再び救急車を呼んで…
それに気付いた父は、眉間にしわをよせ、低い怒り声で「なんで呼んだんだ」と。
父の顔は、冷ややかで、眼差しは鋭くて。
私は一人、目を閉じました。
私のことは、私で守るしかない。
母も、こんな気持ちだったのかもしれないな…
霞む視界でぼんやりと、そう思っていました。




