最終話
大変お待たせしました…木曜日に終わるとか言ってたのに、言い終わり方が見つからず……このままではエタってしまうのでは?という焦りから無理やり終わらせた形になってしまいました……
現在次の設定を考えているところです。
ちゃんと練るので、こんなにひどくはならないと思います。多分!
現在、王の間に居る。
「も、持ってきてくれたか!?」
このとおり、王が凄い焦っている。
「は、はい! 持って参りました!」
セムコが王へケースを渡す。
開けようとするが、王の手が震えていて開けれない。
それに見かねた執事が王の代わりに開けた。
「おお…本物だ……チュルーズ! これを!」
「は! 必ずや!」
ケースを受け取った白衣の男が、走り去っていく。
「どうしてそんなに焦ってるにゃ?」
王は、こっちを見て、ようやく気づいたようだ。
「おお! アイリーナじゃないか!」
「久しぶりにゃ。それで、どうしたにゃ?」
「実はな、娘のフィルが熱を出してな…」
「そ、それだけにゃ?!」
それだけで殆ど伝説の不死鳥の羽を取り寄せるとは思えない。
そんな馬鹿を全力で通り過ぎるような親はほとんどいないだろう。
でも、こいつ王様なんだよね……あり得るかも…
「もちろん違うぞ?」
よかった…
「実はな……」
ゴクリ…
「パーティの後、胸が痛いと言い出したのだ…」
え? それって、やばくない? 毒盛られたのかな?
「顔を真っ赤にしてたのだ……」
あれ…それって……
「医者に見せたにゃ?」
「見せたさ。ただ、誰ひとりとして原因はわからなかった……」
「言いにくいけどにゃ、それって……恋じゃないにゃ?」
その場の空気が凍った。
「にゃ? もしかして、今までの苦労って、勘違いから生まれたものなのにゃ?」
「そ、そうかもしれん……」
「「「はぁぁぁぁぁぁ!? (にゃ)」」」
王族だからこそなのだろうか? それにしてもこの冗談は笑えない。
「貴族にねらわれたり、魔物に襲われたり、いろいろあったにゃ……」
「で、でもな! まだそう決まったわけではあるまい!」
「バカにゃ! そんなの決まったも同然にゃ!」
周りの人達が頷く。既に王様の味方はいなかった。
そこに、勢いよく扉が開き、ドレス姿の女の子が入って来た。
「お父様! 私は平気とあれほど言ったではありませんか!」
顔を真っ赤にして怒っている。それを見る限り、やはり思い過ごしのようだ。
「だだがなぁ…」
「もう……あれ? リナ?」
あ、私に気がついたようだ。
「久しぶりにゃ」
「なんでここに? あ、私の部屋にこないかしら?」
す、すごいはしゃいでる…
「今日は仕事できたにゃ。その誘いはまた今度にしておくにゃ。それより、そこの王にゃ」
「なんだ?」
「なんだじゃないにゃ! 報酬を上乗せしてもらうにゃ!」
「な、なぜだ?」
「親バカの勘違いで、私たちに迷惑かけたにゃ! いくら王でも、迷惑料を払うべきにゃ!」
値段交渉は数時間かかり、王が折れる形で終わった。