6話
ごめんなさい。寝不足で短いですが、許してください……
セムコ達の元へやって来た。
「さて、起きるにゃ」
薬を盛られているため、起きない。そこで、魔法で毒を消す。
「ピュアーにゃ〜」
本来呪文は必要ないけど、回復系の魔法は苦手なので、呪文が必須なのだ。と言っても、オリジナルの呪文なんだけどね。
睡眠薬が浄化されたセムコはすぐに起きたが、ネルコッチはまだ寝ている。爆睡中だ。
「おはようにゃ」
「お、おはよう…一体何が……?」
「かくかくしかじかで、こんなことが起きてたにゃ」
「なんですと!? ……ごめんなさい、わからないです…」
「全く……めんどくさいにゃ……」
説明中です。しばしお待ちください…
「それで、浄化したってわけにゃ」
「なるほど……やはり情報が漏れてましたか…」
「漏れていたにゃ?」
「そうです。この依頼人の要望にて、運ぶものは伏せていました」
「依頼人はセムコじゃないのかにゃ?」
「はい。私を主の名前も言えませんが…」
「でも、何処からか情報が漏洩したにゃ……」
「はい……コレは特定の人物等からしたら、喉から手が出るほど欲しいでしょうし…」
「ということは、これからも狙われる可能性が高いにゃ……用心していくしかないにゃ…」
「そうですね…もっと大所帯出くるかも知れませんし、強引にくるかも知れませんからね……」
「それじゃあ、出発するにゃ。追っ手が来るかもしれないからにゃ」
「そうですね…早く出ましょう」
ネルコッチは、私がヘッドロックして馬車まで運んだ。途中、「あぁ〜!もっと!もっとやってぇ!」と、気持ち悪い声で叫んでいたので、ドMなのかもしれない。というか、寝言がそれってどうなの?
馬車に乗った私たちは、さっさと出発する。
「待ち伏せされてる可能性があるから、遠回りでもいいから違う道で行くにゃ」
「はい。わかりました」
馬車は右にそれ、違う道へと向かった。それから数日は何事もなく進んだ。村には止まらず、野宿で過ごしている。
そして、ドルトリン王国まで残り3日の所で、再び事が起きた。
「ま、不味いです!」
セムコの叫び声が響く。
急いでマップを確認すると、4~50の赤い点が馬車の後方に映っていた。
急いで外を確認すると、そこにはシルバーウルフの大群がいた。
「不死鳥の羽が欲しいんじゃなかったにゃ!? このままじゃ狼の餌になるにゃ!」
「い、いえ! 不死鳥の羽はミスリルで出来たケースに入ってます! Aランク以上の魔物でなければ、破壊することは不可能ですので!」
「ご丁寧な解説ありがとにゃ!」
それより、後ろのシルバーウルフをなんとかしなければいけない。
シルバーウルフは適正冒険者ランクBの魔物だ。
彼らは、犬の1000倍の嗅覚を持ち、持久力が馬の10倍ある。それでいて戦闘力はCランクの冒険者と同等だからだ。
それが今、50匹近くが追いかけてきているのだ。
「セムコにゃ」
「な、なんでしょう!?」
「絶望的にゃ」
「言わないで下さい! 少しでも撃退来てください! そろそろ馬が限界です!」
5分走り続けているこの馬は優秀だね。それじゃあ、私も頑張りますか!
「それじゃ、全部倒せるか試してみるにゃ」
「信じてますからね!」
だってさ。頑張らないとね。
あれ? そういえばネルコッチは? 違う馬車に乗ってるのかな? ま、いいや。
「それじゃ、しごとしますにゃ」
とりあえず様子見で彼らを火だるまにしてみる。
しかし、ほとんど効いてないみたいだ。燃えたままおいかけてくる。
電気系統の魔法は、この世界では古代魔法となっている為使えない。使ったら面倒臭くなるからね。
なので、足元を氷にしてみた。
が、彼らは並々ならぬ身体能力の持ち主だったらしい。氷の上でも全力疾走してきた。
(うっそぉ〜)
それじゃあ、落とし穴?
取り敢えず、馬車とシルバーウルフ達の間に、幅10m、深さ20m程の穴を作った。
流石に先頭は落ちるでしょ。
ごめんなさい。考えが甘かった。魔法発動と同時に飛んだ。つまり、1匹たりとも穴に落ちていないのだ。
彼らは第六感でもあるのかしらね?
となると、氷の槍を飛ばすしか思いつかない。
いや、もっといい案があるじゃん!
私は早速魔法を発動した。
直後、山のような大きい岩が彼らを押しつぶした。マップを見ると、半数が押しつぶされ絶命、残りが行く手を阻まれ立ち止まっているのがわかった。
別に肉弾戦でも良かったけど、従者の魔力で強化されている馬は、馬車を引いていても時速90キロは出るのだ。そんなところから飛び降りるなんて自殺行為だ。いや、別に死なないけど、おいてけぼりになってしまうでしょ?もし、私をスルーして馬車を追いかけたら?って考えたらさ。肉弾戦は悪手なのでしょう。
ごめんなさい。ただ飛び降りるのが怖かっただけです。
【リナよ】
「なんだにゃ?」
【何故馬車が1台しかないのだ? 馬車は3代あったはずじゃろ?】
「ちゃんと居たにゃ。ほら、私の視界に入ってなかったから、文章中では出てきてないのにゃ……」
【誤魔化したじゃろ!】
「誤字脱字があったら、感想にて報告お願いしますにゃ!その他感想があったら、ぜひいってほしいにゃ!」
【話そらすな!】
作者「ゆ、唯一のセリフが……」
「【…………】」