5話
このペースで書くの疲れてきましたさくらていすとです。
そろそろ一日1回にしたいと思います。
「お嬢ちゃん。早かったな?」
「ゴブリンだったにゃ」
「おお。そうか」
デュークドラゴンが出たなんて、普通は信じないだろうから嘘をつく。
別に、誰も損をしない嘘だからね。
とりあえず、セムコに報告をしておく。セムコもゴブリン程度では騒がなかったので、大事にはなっていない。
でも、気のせいかもしれないけど、この先、なにか事件が起こりそうな気がする。うん。用心しておこう。うへへ。
それにしても、護衛の仕事は楽でいいんだけど、どうしても暇になってしまう。現代だったら、スマホとか色々あるからどうにかなるけど、残念ながらこの世界はそこまで発展していない。
武器の手入れなど、果物ナイフしかないのですぐ終わる。
それに、私は女の子だから、周りの男どもにも気をつけなければならない。
え?オバサンだって?いや、私は永遠の15歳だから。肉体は。
っとなると食べることしかないのよね。だから、アイテムボックスには大量のおやつがあるんだけど、切らしちゃったみたいだから、サトウキビしかない。
いくら若いといえど、数十本食べたら気持ち悪くなる。
どうしたものかな……
寝ようか!
おはよう!
ドルトリン王国につくまで後2週間になりました!
あれから何も無かったから、別に省いても良かったよね?
今、ちょうど道中の村に寄っているところ。ドラ〇エのしょぼい村みたいな感じ。でも、こういうところのご飯て美味しいのよね!ちなみに、私達は長老の家に泊まっている。何でも、部屋が有り余ってるから、泊めてくれるらしい。
「お婆ちゃんにゃ」
「なんだい?」
「夜ご飯っていつかにゃ?」
「お腹空いたのかぇ?」
「そうだにゃ」
「今もってくるからちょっと待ってな」
そう言ってお婆ちゃんは台所へ向かった。
待つこと数十分。
美味しそうな匂いとともに、お婆ちゃんがご飯を持ってきた。
この世界にもお米がある。異世界には、米、醤油、マヨネーズがないと思ってたので、初めて見た時はかなり衝撃的だった。
それもこれも全部異世界物小説のせいだ!
そんな事言っても意味が無いので、目の前のご飯に集中する。
白米にきゅうりや株の漬物。大根と人参の味噌汁というメニューだ。日本人の私には嬉しいメニューだけど、ネルコッチやセムコには合わなかったみたいだ。
それでも、私が代わりに食べようか?と尋ねると、無言で食べ始めたけど。
さて、頂きます!
ごはんを食べ、味噌汁を飲もうとした瞬間、異質な匂いに気づいた。
これって……
ガタンっ!
音がした方を見ると、ネルコッチとセムコが机に突っ伏していた。
やっぱり、この匂いは睡眠薬で間違いないみたいだ。
「お婆ちゃんにゃ! なんとつもりだにゃ?!」
すると、お婆ちゃんはこちらを睨んできた。
「ちっ、鋭い娘だねぇ。仕方ない。入ってきな!」
入口から5人の盗賊と思われる男達が入ってきた。
「なるほどにゃ。お前達は商人を狙った盗賊たちかにゃ」
「だったら何だって言うんだい?」
「私はにゃ? こう見えても冒険者なんだにゃ」
「たかが小娘に、あたしらが遅れを取るとでも?」
「確かに。たかが小娘だにゃ」
「何が言いたい?」
「私の名前はアイリーナにゃ。こう見えてもSランクを名乗ってるにゃ」
「証拠がないだろ?」
「ギルドカードにゃ。これは複製できないからにゃ。証拠になるにゃ」
ギルドカードを見せるが、それでもまだ信用してないみたいだった。
「偽物だ! お前達! やっておしまい!」
お婆ちゃんの合図に、男達が襲いかかってくる。が、所詮は素人の塊。懐に入って、腹パンするのは簡単だった。
「ぐえぇっ!」
「ぐはっ!」
「うひゃ!」
「ふへぇぇ!」
「にゃぁ!」
ん? 同胞か?
そんなわけないか。
「さてにゃ、次はお婆ちゃんにゃ。何故こんなことをしたか言って死ぬか、拷問されて死ぬか選ぶにゃ」
「随分とえげつない選択肢じゃないか」
「よく言われるにゃ」
「ま、あたしは捕まる気なんて更々ないがねっ!」
何かをしたに投げつけると、濃い煙が部屋に充満した。よかった、ただの煙だ。
さて、マップを見ると、お婆ちゃんは50m離れた場所にいた。
逃げ足速すぎない?
逃がすつもりは無いので、急いで追いかける。
お、いたいた。
「逃げるってことは、はらわたを抉り出してもいいってことにゃ?」
「やはりSランクというのは本当だったようだのう」
「そういったにゃ。あ、自害しようとしても、魔法で治すから意味無いにゃ。」
「ちっ」
「はいにゃ。おとなしくゲロっちまうにゃ」
「わかったよ。あたし達は、あの馬車にあるものが目当てだったんだよ」
「ありがちな理由にゃ。それで、何が入ってるのかにゃ?」
「護衛なのにそんなことも知らないのか?」
「ルールその3、護衛品の中身は見ないにゃ」
「何言ってるんだい?」
ちっ。通じないのね……あのムキムキ冷静最強運び屋のルールを知らないなんて……あ、ここ異世界じゃん。冗談はさておき。
「何でもないにゃ。それで中身はなんだにゃ?」
「不死鳥の羽だよ」
不死鳥の羽。
諸説あるけど、食べると不死身になるって言われてる。ま、永遠の生ほど辛いものはないっていうから、私は興味無いけどね。
「ふーんにゃ。じゃ、バイバイにゃ」
「え? ちょっとお待ち!」
ぐしゃ!
はい。首を切断し終えました。
酷い? 私がドルトリン王国に連れてったとしても、今と同じようなことになっていたのよ? 盗賊は即刻首吊りか火あぶりの刑だから、私は優しいほうなのよ?
生首をアイテムボックスに入れ、セムコたちを起こしに行こう。
【リナよ】
「なんだにゃ?」
【猫装備あってよかったろう?】
「ひ、否定出来ないなゃ」
【ふぉっふぉっふぉ! 猫装備が無きゃ今頃盗賊にやられておったからのぅ!】
「でも他にも優れた装備あるんじゃないにゃ?」
【……はて?なんのことかにゃ?】
「じじいが使っても可愛くないにゃ!!!」
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