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第三章&第四章

理子、いきなり転校して来た少女探偵が初事件に挑む。

淳、転校して来た理子に思いを寄せる。恋愛経験が全くない中学生。

二人で事件を解くのだ!

盗まれたデータを取り戻せるのか?

二人の恋はどうなるのか?


第三章

〜USB〜

   現在、君がなにをしているのかは分からない。最近新しい推理小説が出たよね。またそのことで一緒に話したいです。確か、名前は『名も無い犯罪』。今読んでいてとても面白い。ドキドキしてしまうアクションもあり、そのドラマ版も出るらしい。楽しみで仕方が無い。

   あと三日。あと三日で君会えるかもしれない。ワトソン復活です。またあの時のように一緒にちょっとした事件でも解決してみたい。過去に未来のことを予想したね。

   一緒に探偵事務所を開いていろいろな事件を解くって言ってたり、推理小説のことで二十四時間語り合ったり。確か一緒に『夢のノート』というのを作った。あの事件から僕たちは一気に仲良くなった。さあ今から『探偵理子の初事件』の話をしよう。

  理子は先生から盗まれたデータを探すように頼まれて、一緒にいろいろな先生に聞きにいった。ある先生は全く知らないと言い、ある先生は無視をし続けた。このままで大丈夫なのかと途方に暮れていた。

   「あっ!先生に事情を聞くのを忘れていた!私とした事が、探偵失格です。もうすぐお昼終わっちゃいます。」さっきまで明るかった理子が急に暗くなった。 

   「大丈夫ですよ。ほら!早く行きますよ。探偵理子さん。」思いっきりの笑顔で僕はそう言って職員室まで歩き始めた。

   「遅い!あ〜お腹すいた〜。」少しイラついているようだったけど...彼女はそう言って僕の手を引っ張って走り始めた。

   「廊下は走っちゃ行けないんじゃない?」僕は心配そうに、ちょっと声を暗くして言った。職員室が近いからきっとばれる。

   「先生に怒ってる暇なんて無いよ。」確かに今の赤鬼先生は怒っている暇はない。早くデータを見つけなければ。

   タイムリミットはあと三十六時間

   「ついた。」理子がいきなり真剣な顔になった。

   コンコン

   「失礼します。小池と」こっちを見て何か言え見たいな事をジェスチャーしようとしている。

   「えっと上野です。」顔を扉に近づけながら言った。

   「はい。どうぞ。」知らない男性の声が聞こえた。だから僕はゆっくりと扉を開けた。開けた瞬間中川先生が飛び上がってこっちに走って来た。

   「どうだった?」心配そうに理子に聞いた。

   「何も...でもそもそも人の言う事は当てにならないので。」理子はいつもの笑顔できっぱりと先生に伝えた。

   「じゃあ、どうするの?」心配そうに先生は理子に訪ねた。

   「私達は大切なことを忘れていました。依頼人の話を聞く事でした。依頼人のあなたにお話を伺いたいのですがよろしいでしょうか?」

   「分かったわ。こっちに来て。」先生は奥の方へ向かっていった。理子はそのまま後ろについていった。

   「ここ。」先生が急に止まった。それは侵入禁止の屋上だった。

   「入って。」本当に良いのか?と考えながら先生についていった。理子は何にも気にせずに薄暗い階段を上っていた。

   屋上に着くと秋なのに元気で明るい太陽があった。雲も奇麗な模様を空に描いていた。

   「まずデータを最後に見た場所を教えてくれますか?」理子は壊れかけているベンチに座った。

   「データはUSBスティックに入っていていつも鞄に入れているの。最後に見たのは昨日の夜。最終チェックしたとき。」

   「誰か怪しい人はいましたか?」

   「誰も。」

   「落としたって事は?」

   「無い。けど本当にどうしよう明日までよ。」

   「先生たちはもう結果を知っている...でしょ?」理子は平然と質問を聞いた。先生は明らかに動揺していた。素人な僕でも分かった。だって先生が盗んではない...てことは生徒の一人が盗んだことになる。

   「何で?」先生は少しどもりながら言った。  

   「だって。普通に考えれば...もし生徒だとしたら。」理子はそう言いながら僕を見た。

   「そんなのあり得ないよ。だって明日にもらうんだよ。一日待てば良いんだよ。」僕は勇気を振り絞って言ってみた。

   「そうだね、けど書き直す事は出来る。」理子は何かをひらめいたように言った。

   「違う。パスワードが掛かっている。」先生はそんなの絶対に違うと言っているように僕は見えた。

   「先生はいつも89marimarinakagawaを使っているよね。」僕は先生がいつもこの言葉を口にしているところを見た。口癖みたいにずっと...

   「何で知っているのよ!あなたが犯人なの?」先生は勢いよく立ってびっくりしながら言った。

   「まあまあ。彼は違うでしょう。彼みたいにあなたといる時間が長い人では?」理子は先生に落ち着かせるように言った。先生が怒ったとき、僕は正直怖かった。それなのに彼女はなんの戸惑いも無く言った。

   「一緒にいる時間が長い人?」先生は落ち着いてまたベンチに座った。そして考え始めた。

   キーンコーンカーンコーン

   「授業だ。あとは私が探しておく。とりあえず授業に行きなさい。」理子はうなずいて屋上を出た。


第四章

〜噂〜

   ギリギリ授業に間に合い、席に着いた。先生はまだいないから皆騒がしい。

   「ねえ聞いた?赤鬼先生データ無くしたんだって。」ある女子が理子に話しかけた。何でそれを知っているのか?

   「なになに?あと誰がそんな事を?」理子が心配そうに聞いた?

   「そうらしい。あくまでも噂だからね。あと皆愛ちゃんが言ってるって。一人は愛ちゃんが見せたって。」安藤愛。彼女はいつも地味で彼女がそんな事をするなんて信じられない。彼女の家は両方お医者さんで、愛ちゃんも頭が良い。盗む必要なんて無い。

   「ねえ理子、帰りちょっと良い?」僕は一緒に確かめにいきたかった。

   「良いよ。」先生は自作自演でこの犯罪を置かしたのか。

放課後


   「理子、行こう。」僕は授業が終わってすぐに理子に声をかけた。理子はもう仕度ができてるらしい。僕も僕にしては凄い事だが仕度が早く終わった。

   そのまま職員室に行き、先生がいるか確認した。

   「中川先生?いらっしゃいますか?」僕はいつも『赤鬼先生』と読んでいるから少々『中川先生』と呼ぶのばおかしく思えた。

   「はい。」先生は答えて僕たちの方に歩いて来た。

   「屋上に行きましょう。」先生が先頭を歩き始めた。

   「先生はこのこと他の人に伝えました?」理子は屋上についていないのにいきなり先生に聞いた。

   「言ってないわ。何で?」

   「クラスで噂になってるから。あとたぶん明日の帰りとか学校中で噂になるから。」理子は今恐ろしい事をすらすらと言った。これには先生もびっくりした様子。

   「って言う事でこれ以上広めないように良い案を思いついたのです。」ニコニコしながら理子は言った。いつ考える余裕があったのか?僕も一様考えていたのだが。

  「どう言う事?」

  「それは明日のホームルームで。」理子はそう言い先生にお辞儀をして僕の手を引っ張りながら反対方向に向かった。学校を出ると手を離して歩き始めた。僕は急いで着いていった。

  「あの?」僕はさっきの事を聞きたくてしょうがない。

  「先ほどの事ですね。あなたにも協力していただきたいのですが?」

  「はい。」そうして僕に明日、何が起こるのか教えてくれた。

  

次の日の朝

  

  「では、ホームルームを始めます。」先生はいつもよりも緊張しながら始めた。

  「はい。」理子は手を挙げた。

計画開始


  「何ですか?」先生は理子の方を向き、訪ねた。

  「あの、」理子は立った。「噂になってた無くしていたSDカードを見つけました。」教室がざわざわし始めた。皆理子の方を見ている。一人だけは違うところを。僕も立ち上がり喋り始めた。

  「先生ってパスワードいつも違うのにしてるんですよね。いつもは89marimarinakagawaを使っているのに。あのSDカードはそれをタイプすると偽のが出てくるようになってるんですよ。先生はずっとパスワードを口ずさんでいる、っていうよりボソボソ言ってますもんね。」クラスの皆は『すご〜い』と言ったり、『先生さすが!』と言ったりした。

  「残念ながら、今のは嘘です。」理子が騒がしい中言った。皆何が怒っているのか全く分かっていなかった。

  「そんなすごいSDカードなんて無いし、そもそも盗まれたのもUSBスティックだし。それを分かっていたのは私、淳さん、先生、そして盗んだ犯人。さっき言ったとき、皆私の方を見ていた。」

  「一人だけ違った。一人だけ自分のバックを見ていた。」僕は歩きは始めた。愛ちゃんの席の隣で止まった。

  「愛ちゃん、何でそんな事をしたの?」僕はなるべく優しく聞いた。

  彼女は黙っていた。でもなぜか少しずつ話し始めた。「だって、私は中川先生はいつも『夢を信じて』とか『自分が本当にやりたい事をやれば良い』とか言ってたのに私そんな事出来なくって。いつからか、私はもう中川先生なんて嫌いと思って傷つけたかった。本当にごめんなさい。」そう言い、愛ちゃんは頭を下げて泣き始めた。

  「何嘘泣きしてんの?」、「そうよ。」。女子からのきつい言葉が飛んで来た。それでもっと泣いてしまった。

  「ごめん、罪は罪でも犯人にだって気持ちはある。人は誰もが誰かを傷つけて行きている。だがなるべく傷つけない方が良い。苦しみ、憎しみ、これは人間特有の気持ちで誰もが押さえられなくなる。それはしょうがない事であり、皆もそうだ。誰も何も言えない。僕だってそうなんだ、だが盗むのだけは絶対にダメ。」

  「分かってるよ。そんなの私が一番嫌い。」愛ちゃんが泣きながら僕に言った。

  「あと、私もね。嘘ついてたんだ。実はそのUSBもういらないの。理子さんのお父さんが探偵って聞いて気になったから言ってみたの。」先生が笑いながら言って、生徒は「先生もある意味犯人じゃん」と笑いながら言った。愛ちゃんもつられて笑っていた。これで良いのかもしれない。

  人生に正解は無い、という事は間違いも無い。人はそれぞれ違う生き方があり、ほかの人には決められない自分の『意志』。どんな人でもそれぞれ自分が進む道がある。君は、そのとき角で泣いていた。悪い事をしたと『反省』していたんだと僕は思った。それか、僕の言葉にキュンってしちゃった?なんて、思う訳無いや。『普通』という言葉は存在しない方が良いと思う。『普通』って何?



〜作成中〜

  

  

   

   


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