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ハジマリノヒ
とある学校の教室
「ほったるぅ!」
昼休みの終盤
窓辺で外を見ていたホタルに
遠藤由美が話しかける。
「どったの?元気ないよォ!」
いつも通りのハイテンション。
その反対にホタルのテンションは低い。
「別に…考えごと」
「なになに!?恋の悩み!?それじゃあ相談に乗るぜぃ!」
キャピーン
そんな効果音が聞こえてきそうな変なポーズをする。
アニメの見過ぎだと思ったホタル。
「そんなんじゃないよ、ただ嫌な感じがするだけだし・・・。」
「体調不良?大丈夫?」
ホタルの顔を覗き込もうとする由美。
だが体調不良ではなく
胸騒ぎというような感じだろう。
「ん―・・・熱はなさげだよねえ」
額に手を当ててそう呟く由美。
「そろそろ予鈴なりそうだし、
戻るわ、じゃね!」
熱がないのを確認すると由美は明るい笑顔を残して席に戻って行った。
「はやいな。もどんのが」
ハァ・・・とたまった息をすべて吐き出して
憂鬱な気持ちを少し吐き出した。
その後すぐに予鈴がなり、授業が始まったが
嫌な感じが治まることは無かった。