壊れ
あるところに、一人の少年がいました。
彼は、過ぎていく日々ほどつまらなく、退屈なことはない、と、心から思っていました。
ナノで彼は、退屈な日々をかえることを決心しました。
まず、学校を辞めました。学校ほど無駄で、無意味なことはない、と思ったからです。
次に、夜遅くまで家に帰らなくなりました。街で新しい友達を作り、一緒にイロイロとやっていたからです。
そんな風にして、かれはどんどん自分自身を変えていきました。
だけどある日、彼は思いました。
こんなのは違う、と。
彼は思いました。
自分は負けたのだ、と。
彼にはわかっていました。
退屈な日々から逃げただけだったのだ、と。
そこで彼はあることを思いつきました。
革変、ということを彼は思いつきました。
日々をより面白くするために、彼は学校に戻りました。
夜は遅いままです。
彼の母はしかしそれでも喜びました。
彼は、学校を革変しに戻ったのですが、彼の母は知りません。
革変のはじめとして彼は目をつけたクラスメイトの噂を、あることないこと流し始めました。
その生徒たちは次第にいじめられて行きました。
その生徒をいじめる彼は、みんなから受け入れられました。
彼は、とてもいい気持ちでした。
自分の思ったとおりになって、彼は自分なら何でもできる、と思うようになりました。
次に彼は、自分より地位の高いクラスメイトをボコボコにしました。
部活の後、下校のときにあとをつけて、街で知り合った友達と、です。
ボコボコにされたクラスメイトには、誰がやったのかはわかりません。
始めのうちはみんなその生徒のことを心配しましたが、一週間もすると次第に忘れていきました。
彼は、ますます自分を過信し始めました。
そうやっていくうちに次第にエスカレートした彼の行動は、留まるところを知りません。
少しでもいやなことがあったら後をつけてボコボコにします。
先生に注意されたら、次の日からその先生の授業を妨害して、悩んだ挙句辞めていく先生は後を絶ちません。
先生達から、彼は危険視されるようになりました。
ある日、イラついたやつをボコボコにしようと彼が待ち伏せをしていたときのことです。
運悪く、彼は潜んでいるところを目撃されてしまいました。
彼を見たのは、彼が最初にボコボコにしたあの生徒でした。
その次の日からです。みなが彼を無視し始めたのは。
今までやられたのが彼のせいだとわかり、ある人は怖がり、ある人は怒りを覚えて彼を無視しました。
先生達は、毎日のように彼を呼びつけては叱り、廊下で目があっては悪態をつきます。
彼は思いました。
こいつらみんな、ボコボコにしてやる、と。
彼は、街の友達に会いに、ゲーセンにいきました。
しかし、友達はいませんでした。
そのゲーセンの常連の人の話によると、クスリで捕まって、今はどこにいるのかなんてわからない、ということでした。
彼は、一人でボコボコにすることにしました。
次の日、彼は学校に鉄パイプと大振りのナイフを持って登校しました。
目に付いた人を、片っ端から殴り飛ばしては刺し、刺しては殴り飛ばしました。
そのうちに、警察がやってきました。
彼は、警察相手にも同じコトを続けます。
殴っては刺し、刺しては殴ります。
彼はしばらく警察と戦い続けました。
そして気がつくと、彼の周りには誰もいなくなっていました。
警察は、署に応援を呼びにいっています。
あたりには、彼しかいません。
彼の目に映るのは、彼だけでした。
そのことが分かると彼は、自分の喉にナイフをつきたて、腕に鉄パイプを振り下ろしました。
自分の周りにいるのが自分だけだったので、彼はそうしました。
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