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学校怪異 ―2年4組の悲劇―  作者: 夜凪


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2/5

2日目

 「死んだっていきなり言われても、そんなの信じられるかよ」


 クラスでも真純と仲の良かった男子である、碓氷圭吾(うすいけいご)が震える声でそう言った。クラスメイトの誰しもが、そう思っているだろう。しかし、彼女の椅子には誰も座っていない。いくら席を見つめても、賑やかだった彼女とクラスは帰ってこないのだ。


「もしかして、いじめとか?」


「真純に限ってそんなことあるかよ。好かれることはあっても嫌われることなんて無いに決まってる」


「で、でもよくモテる子は他人から妬まれて虐められたりするじゃん」


「そんな素振りは無かったよ。傷跡も無いし、何よりあれだけ笑っていたのが証拠だ。それともいじめられていた確証でもあるのか?」


「可能性の話だよ……」


「……わりい。取り乱した」


確かに、時に好意は憎悪へと成り代わる。しかし、圭吾の言う通り彼女は虐められてなんかいないだろう。


「とにかくこれ以上詮索はやめよう。みんな疲れてるだろうしはやくかえって休もう」


 圭吾の呼び掛けにクラスメイトは同意し、帰る準備をし、逃げるように校門を出た。




「夏ヶ丘市内の高校で女子生徒 (2年)が家庭科室内で倒れているのを職員が発見し、その後搬送先の病院 で死亡が確認された。

現場に荒らされた形跡はなく、警察によると死因は判明しておらず、特定を急いでいる。

学校によると、生徒に目立ったトラブルは確認されて いないという。」


 朝起きてすぐにネットニュースを見ると、昨日の事が綴られていた。死因は未だ不明らしいが、死亡が確定したことにより昨日の悲劇がフラッシュバックする。それから朝の準備をし、学校へ向かう。


学校では昨日とはうってかわってやけに騒がしく、クラスに入ると視線を感じた。


「……なあ、お前真純が死ぬ前に学校で会ったんだって?」


どこで見られていたのかは分からないが、おおよそ声が聞こえでもしたのだろう。


「確かに会った。廊下を歩いているとき話しかけられたけど、その後解散したよ。相談があるって言われたけど、そんな仲でも無いからどうしていいかわからなくて。それから別れたよ」


「じゃあ、その後真純の後を追って殺す……ってことも出来るよな」


「出来るだろうけど……そもそも死因も分かっていないのに決めつけるのは早いだろ。それに動機もない」


「ねえ、相談内容ってなんだろう」


話を聞いていた女子が口を開く。


「さあ。モテるだろうし、ストーカーとか、それこそ家庭科室で告白の返事をする用があったとか?」


「……たしかに変なやつにつけられてるって言ってたな。お前にも相談しようとしてたのか」


端にいた圭吾が口を開き近くに寄ってきた。仲が良いからそういったことも話していても不思議ではない。


「仲の良いやつにあまり知られたくないかもしれないしな」


「それもそうか」


「疑ってごめん。ちょっとテンパってて……」


「仕方ないよ。俺だって動揺してるし、悲しいよ。俺が君だったら、同じように疑ってた」


そうして朝のホームルームが始まる。昨日のことにはあまり触れられず、このことを口外しないことと、マスコミが来ても無視するようにだけ言われた。

 それから朝のホームルームが終わり、トイレへ向かった。


「なあ、真純を殺ったのあいつじゃね?」


「誰?」


「前真純に告って振られたヤツ。3組の……」


「ああ、前田か」


 トイレに入る前に、中から声がした。中に入るのを躊躇い、タイミングを見計らうことにした。

前田空也(まえだくうや)。帰宅部で、一時期有名になったやつだ。なんでも3度も真純に告白したが、全て振られているやつ。パッとしないやつだが、頭は良い。

しばらく聞いていて我慢も疲れたためトイレへ向かう。話しかけられるのも嫌だったので、大便器に入った。

 外での会話が終わり、スマホを取り出す。ネットニュースには追加の情報は無かった。そうして、ゆっくりと息を吐いた。


「……特に進展は無しか」

読んで頂きありがとうございます。

投稿が遅くなり申し訳ございません。

なにぶん、創作は久しぶりなものですから。

暖かい目で見てくださるとありがたいです。

そして、次話以降も読んで頂けると嬉しいです。

リアクションや感想もぜひ。とても喜びます。

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