表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
影踏み遊び injury list  作者: やましたゆずる
6/6

第6章 意外な事実

その日の午後は電話が相次いた。まず、事故の相手の保険屋から「新しい車が来るまで代車を用意します。今日に学校へ伺います。」の事、それから前川刑事から電話があり「近い内、会えませんか?あの池にまつわる記録を見つけました。是非、お知らせしたいと思います。」との事だったので明菜は「今日、授業が終わったら警察署まで伺います。」と返事した。本日の授業が終わると保険屋が来た。代車を置いていった。その足で警察署へ向かった。受付で前川刑事を呼んでもらうとすぐに前川刑事は降りて来てくれた。「ご苦労さまです。」明菜は前川刑事に頭を下げると「南先生ご足労有り難う御座います。二階へどうぞ!」前川刑事は怖い顔に笑顔を見せて明菜の目をじっと見た。明菜は前川刑事の後を歩いて刑事課の応接室に案内された。前川刑事は席を外して戻ってくると手にノートとペットボトルのお茶を持って来た。お茶を明菜の前に置くと「どうぞ。」お茶を勧めてくれた。明菜はフタをあけて、一口飲んだ。「少し古い記録の中にあの池に纏わる事件があるのがわかりまして、40年前、あの池で当時5年生の女児がイジメを苦に自殺していて遺体があがらなかったという事実がありまして、あそこの祠は供養塔なんです。それから10年後に男児が謎の水死、それから20年後に男児が謎の水死。それ以来、供養塔の前で白装束の女を見たと何軒か警察にも通報がありました。それから、緑が池は近い内埋め立て公園や公民館を造る計画が市の方であるみたいです。今回の沢口君の事件もありまして、来月からの工事に前倒しになりました。」前川刑事は明菜の目を見つめた。「そうだったんですね。埋め立てしたからって地縛霊はなくならないと思いますよ。私の見解ですが?小学5年生だと10歳か?あれから40年で50歳か、私の見た地縛霊もそれくらいの年齢だわ!その自殺した女児の地縛霊で間違いない?」明菜は前川刑事の目を見つめた。「南先生、死んだ沢口君はいじめっ子でしたか?」前川刑事は明菜の目を見つめた。「いいえ!いたってマジメでしたよ。」明菜は前川刑事を見て笑顔で微笑んだ。「これが緑が池に纏わる事件簿です。以上です。」前川刑事が明菜の目を見つめた。「有り難う御座いました。参考になりました。前川刑事、今度お食事でも?失礼いたします。ご馳走様でした。」明菜は前川刑事の目を見て優しく微笑んだ。「ご苦労さまでした。前川刑事は明菜の顔を見て頭を下げた。明菜は応接室を出て刑事課を出ていった。」それから1カ月後、緑が池の水抜き工事が始まると池の中央から足に鉄アレーが付いた女児の白骨遺体が発見された。市で手厚く無縁墓地へ埋葬されて一連の事件は終わった。それから白装束の女を見る事はなくなった。池にあった供養塔は緑が池公園にそのまま残された。

これでこの話は終わります。お付き合い有り難う御座いました。次回作品は只今検討中で決まり次第、投稿または活動報告でお知らせいたします。作者。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ