第2章 亡くなった友達
翌日、影踏み遊びをしていた由美子が昨日の帰路の途中、家まで後少しの歩道で雷に打たれ死んでいた事を先生から聞かされた。昨日、影踏み遊びをしていた残された5人はびっくりした。「明日、お通夜だから出席出来る人は先生まで夜6時から由美子ちゃんの自宅で執り行なうそうです。川上由美子ちゃんの家に直接行ける人は保護者同伴で行って下さい。行けない人は先生方の車で行きます。告別式は皆は授業中で行けないからお別れしたい人は是非、お通夜に参加してあげて下さいね。」担任の南先生が皆一人一人の顔を見て微笑んだ。クラス全員が出席を望んだ。「川上さん。明日のお通夜、クラス全員が出席いたします。宜しくお願いします。」南先生が由美子のお母さんに電話をした。「先生、それは、それは、有り難いです。由美子は大きな木の下に居たみたいでその木に落雷、直撃ではなかったのですが全身大火傷で顔も火傷で誰だかわからない事、子供達に伝えて下さい。明日顔を見た時驚かない為にお願いします」由美子のお母さんが言った。「わかりました。伝えておきます。」南先生が言った。南先生はその事を生徒に伝えた。翌日の6時にいつもの5人は各自、歩いて由美子の家に向かった。5人が一番乗りだった。車6台でクラスメイト全員が到着した。先生達を先頭にクラスメイト全員が後に続いた。皆、棺桶の中の由美子の顔を見た。由美子の顔は真っ白の包帯で巻かれていた。「皆さん、すいません。クラスメイトには由美子の顔見せられないと判断して、病院で処置してもらいました。水ぶくれが酷いので!皆さんのトラウマにならない為にも。」由美子のお母さんが皆の前で言った。お母さんの目は真っ赤であった。クラスメイト、先生達は由美子の亡骸に手を合わせた。「昨日まで元気で勉強していました。突然の事でビックリいたしました。川上由美子さん。安らかにお眠りください。君の事は忘れない。学級委員長菅谷麗子。」麗子が代表でお別れの挨拶をした。皆、クスクス泣いていた。「由美子ちゃんのお母さん。昨日、僕が下校途中に遊んで帰ろうなんて言わなければ由美子ちゃんは死なずにすんだんです。ごめんなさい。」明が由美子の母の前に立ち直立不動でお詫びして深々と頭を下げた。「川上さん、明日の告別式の参加は皆、授業中なので失礼させていただきます。すいません。本日が最後のお別れになります。御了承下さい。失礼いたします。」南先生が泣き腫らした、お母さんの目をじっと見て言った。「由美子ちゃん。さようなら。」クラスメイト全員が棺桶の中の由美子の遺体に向かって言うと頭を下げて帰路についた。明、誠、啓太、直美、優子は家が近い為、歩きで帰っていった。その途中、啓太が誰かに頭を鉄棒で殴られ道路に倒れた。帰りが遅いとお母さんが通りに出ると啓太が倒れているのを発見し、救急車を呼んで病院に運ばれてたが手術をしたが手遅れで翌日死亡した。由美子は啓太の事を片思いしていた。その後、由美子が連れて行ったと噂が広まった。その日、今度は優子が下校し、お母さんに頼まれスーパーへ買い物からの途中にスーパーの駐車場で車にぶつけられて、転倒し、左肩左腕の複雑骨折や全身打撲で負傷し、入院した。次の日は、誠もドッジボール最中に右足を捻挫した。捻挫まから病院に行き応急処置で済んだ。次の日は直美が高鉄棒から落下し左足を骨折し病院で応急処置をし、松葉杖生活になった。2年3組には厄日が立て続けに続いた。翌日、クラスには誰も座っていない席が5つになって、全体がどんよりしていた。




