表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/20

Episode 10. 旅立ちの前夜

 セシリアは、夜空に浮かぶ満月を見上げながら、深呼吸をした。


 窓の外には、静寂な夜の闇が広がり、遠くから、フクロウの鳴き声が聞こえてくる。


 数週間後、エドワードは、ローゼンバーグへと旅立つ予定だ。


 セシリアも、アリスの指示に従い、エドワードの護衛という名目で、同行することになっていた。


 もちろん、表向きは、婚約破棄された傷心旅行という建前で。


「アリス、準備は、順調?」


 セシリアは、星詠みの水晶を手に、問いかけた。


「はい、ご主人様。エドワード殿下の護衛計画、そして、彼を狙う敵に関する情報収集は、ほぼ完了しました」


 アリスは、自信に満ちた声で答えた。


「ローゼンバーグでは、何が待ち受けているのかしら…」


 セシリアは、少しだけ不安げに呟いた。


 エドワードを狙う敵の正体も、目的も、まだ、何もわかっていない。


 これから、セシリアを待ち受けているのは、未知なる危険と、想像を絶する冒険。


 しかし、セシリアの心は、不思議と、落ち着いていた。


 アリスが、そばにいてくれる。


 それだけで、セシリアは、どんな困難にも立ち向かう勇気が湧いてくる。


「アリス、あなたを信じて、いいのよね?」


 セシリアは、星詠みの水晶を、ぎゅっと握りしめた。


「もちろんです、ご主人様。私は、必ず、あなたをお守りします」


 アリスは、優しく、そして、力強く答えた。


 セシリアは、アリスの言葉に、安堵の笑みを浮かべた。


 明日、セシリアは、悪役令嬢の仮面を脱ぎ捨て、新たな一歩を踏み出す。


 それは、セシリア・フォン・エルトリーゼという、一人の少女が、自らの運命を切り開くための、壮大な物語の始まりだった。

数ある作品の中から今話も閲覧してくださり、ありがとうございました。


気が向きましたらブックマークやイイネをお願いします。

また気に入ってくださいましたらこの後書きの下部にある⭐︎に高評価を宜しくお願い致します。


執筆のモチベーションが大いに高まります!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ