表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/60

国王side

 

 クックックッ。

 笑いが止まらないとはこの事だ。


 バーバラ嬢は実に面白い。

 あの天才を身内枠にしたのだからな。

 いや、彼女自身も実に興味深いな。


 バーバラ嬢は気付いていないかもしれないが「女」で学年トップの成績を収めた者は未だ嘗ていない。優秀な「女生徒」がいなかった訳ではない。ただ、この国の風潮がそうさせている。


 賢い女は好まれる。

 ただし「賢すぎる女」は敬遠されるのだ。


 馬鹿げた話だ。「女」が「男」よりも上に立つ事を好まない癖に、「女」が「男」を上手くフォローする事を良しとしている。要は、賢い女が男を立てる事を望むのだ。

 この馬鹿げた風潮のせいで周辺国よりも女性の社会進出が遅れている。無理をして女性進出をする必要がない、と言えばそれまでだ。女性進出が進んでいるのは主に人口が少ない小国が多い。大して我が国の人口は多い方だ。だが数十年前から人口は年々減っている。微々たる人口減少だ。気になる者は少ないだろう。


 それでも突然の災害や病魔が原因で急な人口減少が起きないとも限らない。

 働く人口は多ければ多い方がいい。

 未だ我が国は女性の権利が少ない。女性が王位継承権を有する事も爵位を継ぐ事も出来ない状況だ。何かの突破口があれば良いのだが……。



 バーバラ・ロジェス伯爵令嬢の存在は、その第一歩になる。


 何故かそんな確信があった。 




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ