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第2話 〜5年後〜

ブックマーク、評価、感想など頂けたらめちゃ嬉しいです。どうぞ、楽しんでいってください。


【キャラクター 詳細】


プレイ・ボサボサな黒髪に、黒目、180センチ高身長。細マッチョで、ギャンブル中毒


【注意事項】


後書きは長々自分のことを書いてるので無視してください。見たい人は見ていってください。


 


 4人に突き出されたのは無理すぎる依頼(クエスト)だった。クエストとは主に自然人が出せる、依頼である。その依頼をクリアしたら報酬や、レベルアップが出来る経験値が貰える。そして、今回出されたクエストはこのゲームをクリアする為のモノ。4つのどれかのクエストをクリアしたらこのゲームは終了する。

 これは魔王を倒した人にしか課せられない。一人一人取るクエストは自由。


 1つ、残り4人の魔王を全員倒す


 2つ、パーティーメンバーの1人が魔王となり世界を征服する


 3つ、お金を3京コイン集める


 4つ、魔王軍と全大陸とで和平協定を結ぶ


 全部が不可能、現実味があるのは残り4人の魔王を倒す。だが、魔王の所在は5年経った今でも不明。

 2つ目は誰かが魔王になって、世界を征服する。出来るはずがない。プレイヤーを殺し、もうプレイヤーと見分けがつかないNPC、自然人を殺すなど、出来るはずがない。

 3つ目、お金を3京円? 規模が違いすぎる。1番安全だが、1番時間がかかる。

 4つ目、魔王軍と和平協定を結ぶ。これが最も出来るはずがない。魔王を探し出し、戦わず、世界を納得させるなど出来るはずがない。


「…………僕は魔王になります」


「待って! 落ち着いて考えよう……まだ時間はある。ほら、選ぶ時間は無制限だって書いてあるじゃん!」


「……考えました。考えて、1番手っ取り早く終わるのが僕がこの世界を征服することです」


「ブレイ、落ち着け。気持ちは分かる、だけどここは——」


「もう5年なんですよ!? 5年も経ったんですよ! しかも、僕のお母さんは……体が弱い人なんだ。死んでるかもしれない、生きているならもう死ぬかもしれない。……早く、すぐにでも戻らないといけないんです……!」


「っ……。でも、魔王を選んだら人を殺すのよ!? 沢山の人を!?」


「……僕は自然人を容赦なく殺します。どうせ作りものの命だ。プレイヤーは一切殺しません。自然人が死んだのなら、征服は出来るでしょう」


「ブレイ! 貴方、言ってること分かってるの!?」


「……分かってますよ。僕にはこの道しかない。僕は決まりました。3人はどうします?」


 静寂に溢れた魔王城、王座の間。ブレイが選ぼうとしている道、彼の中では……いいや、この先どんな時間をかけようともその答えが正解だ。

 魔王になって世界を征服するのは、プレイヤーではなくNPC、自然人を屈服させればいい。生きていない自然人を殺せばいい。5年間で仲良くなった自然人も、プレイヤーと親密になって結婚した自然人達も殺す。

 だって生きてないんだから。


「……ブレイが魔王になるなら、私はそれを止める。私は貴方を殺すよ……ブレイ。私は自然人が居なくなることなんて想像できない」


「ちょ、マグ!? 冗談はやめなって……嫌だって、無理だって。何よこのクエスト……無理じゃん! 嫌だよ私は! 私は……どうすればいいの?」


「待て待て3人とも、落ち着け。落ち着けって、まずは深呼吸をしろ。そうだ、1ヶ月かけてあと4人の魔王を見つけよう。そして、倒せば解決だ。な? そうだろ?」


「死にますよ、次は誰かが。そして、5年経っても魔王は1人しか見つかってなくて、ネネはもう……理性がある魔物を殺せない。新しい人材を見つける? 無理だ……僕達はプレイヤーの最前列を、遥か先を歩いている。無理なんですよ、プレイさん」


「っ………………」


 また静寂。2人の行先は決まった。マグは魔王を殺すクエストを受けるだろう。プレイは魔王になり、ネネは——


「私は…………お金を集めるわ。誰も死なせない、誰も殺させない」


 3京、全大陸のお金の数は無限。モンスターを倒せば、お金が出てくる。全プレイヤーのお金をかき集めれば溜まるだろう。だが、プレイヤーがお金を出す理由がない、このクエストは俺たちにしか見えてない。他のプレイヤーよりお金がある俺たちでも最高金額は1億円。無理だ。それが1番時間がかかり安全な道。

 なんだよ、皆……勝手に決めてくなよ。年長者の話ぐらい……聞けよ。


「プレイさんはどうします? 誰につきますか?」


「俺は———」


 ————5年後


「ふあ〜。嫌な夢を見たな」


 大きな欠伸をして、ごみ溜めから起き上がるおじさん。今の過去と、昨日の深酒とギャンブルを忘れたい。


「まーた1文無しか、一生ギャンブル強くなんねぇーな」


 プレイはパンイチで今はもう見知った自然人とプレイヤーしかいない、街中を歩く。子供はプレイに元気よく挨拶をし、プレイヤーはまたですかと笑いながら、パンを恵んでくれる。


「ねーねー! お兄ちゃん、なんであんなゴミにパンなんてあげるのー?」


「あの人はね、ゴミだからすぐ死んじゃうの。だから、パンをあげないと本当のゴミになっちゃうんだよ」


「へ〜そうなんだ! ゴミ知識が増えたよ」


「おいこらおい。ゴミにも心があるんだよ? ってかそのゴミの目の前でそんなこというなよ。え、なにおじさんって街に貢献してると思ってたけど、ゴミだった? まだゴミだった?」


「いや、プレイさんマジでゴミですよ」


「もう嫌だよ。誰もこの街の人達、年長者を敬わないよ。まあ、本当のことだから何も言えないんだけど。おじさん、ゴミ扱いされないと生きていけないから」


 プレイはこの5年で鍛え抜かれた、心を武器に、強く最初の街で暮らしていた。

 パンをかじりながら、自分の家へと帰る。彼の今の仕事は、【何でも屋】。金がなくて、仕事をしようと考え、導き出した答えが何でも屋。


 そして、この何でも屋……とても暇である。


「何でも屋として仕事を貰ったのが、約1ヶ月前。この街の連中は誰も助けを必要としねぇし……ふあ〜、金もなくなった。なにしよう」


 1階建ての家、魔王を倒したお金で買った家。皆が想像する探偵事務所みたいな内装。元、最強パーティーの1人とは感じられない質素な暮らし……いいや、元々お金がないのだ。


「…………あ、今日は祝福祭か……もう5年が経ったのか」


 街がいつもより騒がしく、ウキウキムードだった。カレンダーを見てみると赤い数字、その枠の文字には祝福祭。

 魔王を倒し、世界は若干平和になった。それをお祝いし、そして魔王を倒しても何も変わらなかった世界に絶望しないように、気を紛らわすためのお祭り。


「もう俺は37歳、あいつらはもう27歳か…………時間が経つってはえーな」


 ゲームキャラの容姿は時間が経つにつれて老化していく。リアルを追求したゲームだからこそ、出来ることだがもうプレイはバリバリのおっさん。そして、当時高校生だった3人は俺と出会った時と同じ歳。


「俺もマジでおじさんになっちったし、金もねぇし。ふあ〜、寝るか」


 おじさんは引き出しからアイマスクを取り、椅子を傾け、眠る。そして、今日はプレイには久々のお仕事が入っていた。それはこの街の長からの依頼、街を”守ってくれ”。

第2話はどうだったでしょう。すみません、少し駆け足でこの小説は走ります。

そして、明日の分は今夜っていうのかな? 今夜の1時に投稿します。


真実の依頼、難しそうですね。この4つの依頼はどの場面でも、最重要項目なので簡単にこういうのあったな〜程度でいいので覚えて頂けたら簡単です。

後は、まあブレイとマグとネネは後々出てくるのかな〜、ってか4人はどうなったのか?

おじさんの過去はしょっちゅう出てきます。そこで点と点が繋がってく感じにしたら面白いかなとか思っちょります。


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