表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔術師が君に伝えたいこと  作者: 駿河留守
第一章 転生魔術師はサヨナラを言わない。
46/53

第五節 転生魔術師はサヨナラを言わない。-①

 体育館は全焼した。火の気がないところから放火の可能性が高い。それが警察の見解だった。

 僕らだけが知っている火災の原因。それは魔術師同士の戦いの痕跡を消すためだ。

 テレビをつければどこも体育館の放火で持ちきりだ。

 学校も原因不明の火災の影響で休校になった。

 僕は抜け殻みたいにボーっと外を一日眺めていた。

 あの後、何がなんだかわからず混乱している宮本さんを駅まで送り届けた。宮本さんとの再会。もっと、喜ぶべきだった。でも、僕は心から宮本さんの再会を喜ぶことが出来なかった。

 その次の日には焼け落ちた体育館を尻目に高校は再開した。

 昨日、一日考えてたどり着いた結論。そもそも、ミーシャなんていなくて最初から何もなかったんじゃないのかって。

 でも、規制線の張られた焼け落ちた体育館を見て、あれが現実だったことを認識させられる。もしかしたら、ただ体育館が燃やされただけではないかって疑り深くなる僕。それも無駄だった。教室に行けば三田さんが挨拶をしてきて、テクテクと僕に近寄ってくる。安村さんも同じ。高島くんもそうだった。ミーシャのおかげで作ることが出来た僕の人間関係は良好のままだった。良好だからこそ涙が出た。

 突然、泣き出した僕に周りが慌て出す。心配させちゃダメだとすぐに涙を抑える。

 こんな幸せな環境にミーシャと早見さんの姿がないことに涙をこらえるので必死だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ