第一節 我輩は魔術師である。ー①
誤字脱字いっぱいだろうけど、気にしないでね。
タイトル変えたよ。2019年9月6日
まず、状況をわかりやすく知ってもらうために自己紹介から始めよう。
僕の名前は佐藤誠。高校二年生である。特徴という特徴はないんだけど、あることが原因でクラスになじめずにいた。成績もすごく良いわけでもなく悪いわけじゃない。身長も高いわけでも低いわけでもない。いわゆるどこにでもいる高校生ということだ。
僕が通う高校は駅に近く、その駅に直結するショッピングモールと家電量販店、ドラッグストア、病院。そして、僕の高校に隣接して公立の小学校と中学校がすぐ近くにある。市内から見ても多くの施設がここまで局所的に集まっているところはここくらいしかない。中学校と小学校が隣接しているから窓から隣の小学校のグラウンドがよく見える。綿の白のシャツと紺のパンツに赤と白の帽子を被った子達がトラックを走っている。リレーでもやっているんだろう。あの中にもしかして―――。
「佐藤くん」
「ん?」
クラスになじめていない僕に話しかけてくれる人物がただひとり存在する。
「宮本さん」
宮本茜さん。僕の隣の席の女子だ。黒髪のおさげに少し幼顔。見た目どおり委員長タイプで真面目でクラスをまとめたりするのも得意だったりするけど、率先してはやらない。身長はクラスから見ても低い方でそのことをいろんな人にからかわれている。それでも明るく前向きに捉えて周りと接する、見た目は地味だけど、僕的にはかわいいと思う女の子だ。
「何を見ているんですか?」
「別に」
僕は小学校のグラウンドに目を戻す。その視線の先がなんなのか宮本さんも気付いたようで。
「え?ロリコン?」
「違うし!」
即答で否定してやった。
「だって、小学生の女の子の体操服をまじまじと見ていませんでした?」
「見てないし、それに余計なこと言わないでしょ」
そんなことを口にするとただでさえなじめていないせいで僕のことをよく知らない人たちから昼間から体操服姿のJSを見て興奮している変態ロリコンって思われちゃうだろ。
「僕はあんなロリコンよりもオッパイが大きくてグラマーな女性のほうが好きだよ」
「それこそ余計なことを言ってると思うんですけど」
僕はそんなことは思わない。だって、男の子だったら誰だってそう思うはずだもん。
「まぁ、昨日変なことがあってさ」
「変なことですか?」
「そう、変なこと」
「小学生に変なことをしたんですか?」
「宮本さん、僕の話聞いてる?」
ふざけてるよね?絶対にふざけてるよね?
「変なことを言う小学生に出会ったんですよ」
「変なことを言う小学生?変なことを言ったのは佐藤くんじゃないんですか?」
なんでそうなるの。
「笑わないで聞いてくれる?」
すると宮本さんは正面の席に座って僕のほうを向く。
「いいですよ。佐藤くんの話を聞いてくれる人なんて私くらいしていませんよね」
そうだね。
「寂しい人ですもんね」
「一言余分だよ」