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666  作者: EXPO'91
9/20

第一話(9)

「まさかあの事件は…あなた達が?」


誰も何も言わない。


何も答えない。


その沈黙が僕の質問に対する何よりの肯定だった。


やがて天井に付けられたスピーカーから、オカマのヒステリックな声が響いた。


「皆さん、お元気?酔ってないかしら?もうすぐ現場よ。今日はゲストも来てるから張り切ってちょうだい。んじゃ服に着替えて!」


僕以外の5人はその言葉を合図にさっさと服を脱ぎ捨てていく。


「ちょっと待って下さいよ!僕は…僕は…」


「るせえなガキ、大佐から聞いてんだろうがよ」


チンピラががなり立てた。


「た、大佐って誰ですか?何も聞いてませんよ!」


「店長だよ」


サラリーマン風の男がシュルリとネクタイを外した。


「い…いなかったですよ、そんな人!あのオカマしか!」


「あちゃー…カマちゃんじゃしょうがないか…」


イケメンは既に服に袖を通すところだった。


「僕は…僕は…!」


止めます!と精一杯叫ぼうとした。


でも出来なかった。


凄まじい力で握られた僕の頬、そして口の中に黒い筒がねじ込まれた。


「途中下車はお断りだよ。とっとと着替えな」


女…?


何も話さず、さっきから黙って座ってたヤツ…。


女だったんだ…。


でもこの僕の口の中のコレは何…?


テレビで見たことあるよ、コレ…。



マシンガンじゃないか…?


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