12/20
第一話(12)
開け放たれた扉の向こう。
そこには何の変哲もない雑居ビルがあった。
隊長は素早くトラックから飛び降りると、自動ドアを叩き割って中に侵入した。
「何者だ、コラァ!!」
何処からか罵声が聞こえる。
僕は必死で隊長のあとへ続いた。
…!?
何だここは?
玄関には高そうな壺が置かれ、目の前には派手なシャツを着た男が、血相を変えて僕らを睨んでいる。
「どこの組のモ……がぁッ!!?」
男が喋り終わらない内に、隊長の蹴りが飛んだ。
男はそのままふっ飛ばされ、高そうな壺に頭から突っ込んで行った。
壺は大きな音を立てて、床で砕け散った。
「何の騒ぎだ、おぉ!?」
2階へと続く階段からドカドカと数人の足音が聞こえる。
「ここは俺たちに任せて!」
イケメンが叫んだ。
隊長は僕の手を引っ張ると、地下へ繋がる階段を一気に掛け降りる。
「ちょ、ま…!」
喋ろうとするが思い切り舌を噛んだ。
背中ごしにピストルの音が響いた。
上では銃撃戦が始まったらしい。
転びそうになるのを何度かこらえながら地下に到着すると、目の前には巨大な扉があった。




