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第7話


第7話


色々分かった事をご報告しますね。さて。とりあえずこの国は、トラミニア王国という国だそうです。王制で貴族院の議会が国を動かしている国です。国王の権力は余り無くほとんどお飾りです。昔は王が権力を握っていたのだが、色欲にまみれ政治に関心のない愚王が続き、奸臣貴族たちが権力を握って、現在国を動かしているのは宰相だそうです。そう、私の名付け親でもある宰相です。つまり。国王が気に入るようなモノ、貢物を寄こした人物が一番権力を持つという構造になっているようです。腐ってても国王ですからね。各役職の任命権は国王にあるのです。いま一番のお気に入りは母君だそうです。地方視察のために行った地で、ムフリシア族の母君に一目惚れ。それを聞きつけた宰相が、ムフリシア族に因縁をつけて争ったそうです。

宰相は母君を手に入れて国王に献上した。そうしたら宰相は国王の覚えが良くなるし後見人ですから、母君を通して国王を操りやすくなる。いやぁ。腐った国ですねぇ。汚職、横領何でも来い奸臣バンザイ!の国ですよ。よくこの国潰れませんね~  後宮には愛妾たちが38人います。あと奴隷は数え切れないほどいますね。現在、王妃の座は空席なので熾烈な争いが繰り広げられています。はは。なかなか過酷な環境ですよ。


「あ~~あ~(最近暇ですね~)」


「あら、起きられましたか姫さま。お散歩でも行きましょうか?」


「あ~(いいですねえ。)」


「では失礼しますね。」


この話しかけてきて来た人物。私の乳母でサリーといいます。28歳の見目麗しい人物です。宰相推薦の乳母です。そうです。あの宰相ですよ。いやぁ、私って母君に対する人質なんでしょうか?このサリー、私と同じ部屋で生活しています。小用で離れる以外ずっとです。ははは~。やっぱり人質ですね~。母君が国王に余計な事を吹き込まないようにですよね。サリ~がずっと部屋にいるので、なかなか術が使えないんですよね~  体が心配ですし。遠見の術で見るくらいです。まあ色々と噂話は聞きましたが。詰まらないですねぇ。最近母君にも少ししか会っていませいし。あっ、いま1歳半になりました。国王がずっと母君の所にいるんですよ。あの色ボケメタボが、国政はまるっきり人任せですよ。

だから最近はサリーが読み聞かせる絵本とか散歩が楽しみです。後宮の庭は広いんですよ。噂話は盛んですし。でも視線が痛いんですよね~ 母君は現在王妃の最有力候補らしいですし。特に宰相のご令嬢の視線が痛いです。たまに話しかけてくるんですが、顔は笑ってても目が凍てついているんですよ。プライド高そうな人ですから。抱っこされたことが有るんですが、あれは痛かったなあ。思いっきり爪を立てられました。このご令嬢、ブライア妃と仰るんですが母君の前のお気に入りだそうです。若く綺麗な女に寵妃の座を取られたので恨みまくっているんですよね。ブライア妃32歳。母君20歳です。国王には、私を入れて王子6人王女13人の子供がいます。私は13番目の王女になります。13。不吉ですね~  まあ、厳密には私は国王の子供ではないんですがね。父君はいまだに謎です。どこにいるんでしょうか?いつか会えるといいですねぇ 


「お庭に着きましたよ。今日は誰にも会わないといいですねえ。」


「うぁ~(そうですねえ)」


「あまり長い時間外にはいられませんから1周してから帰りましょうねえ~」


サリーは私を抱きながらゆっくりと庭を歩く。途中の花壇の花や木、飛んでいる鳥を指さし私に説明しながら。悪い人ではないんですがねぇ 危害は加えてきませんしいい乳母ですかね。

ああ、今日もいい天気です。





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