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第3話


 第3話


「お前をこの世界から……追放する!」



「はぁー?」

バキッッ‼ と、音と共に老人が吹っ飛んで行った。嗚呼、私とした事が。つい不愉快…いえ驚いてしまって御老体を殴ってしまいました。言葉より先に手が出るとは、まだまだ私も若いですね。フフフ。それにしてもイイ感じに吹っ飛びましたね。さすが私です。うんうん。と奏が頷いていると。


「いきなり何をする!ちょっとふざけただけじゃないか‼何も殴らなくても良いじゃろう?おーイテテテ…。まったく、老人に暴力を振いおって。」


腰を擦りながら、ふっ飛ばされた老人が戻ってきた。殴られた顔よりも打ちつけた腰を痛がっている。面の皮は厚いようだ。


「イキナリおかしな事を言い出すからですよ。追放ってなんですか?説明してください。それに殴られるくらい大したダメージではないでしょう?仮にも神なんですから。老人と言いますが私も老人ですよ。」


「痛いものは痛いんじゃ‼・・・フゥー まあよい。追放というのも、あながち間違ってもいないんじゃよ。ルクレエストが管理している世界の1つが、変化が欲しいから変わった魂を欲っしとるんじゃよ。だから行ってくれんかのう?お前さんも気分が変わってよいじゃろう。」


「追放といいますか、引っ越しですね。いいでしょう。何か変な制約などは付きませんよね?私は自分が遣りたくない事はしませんよ。己の心に忠実に生きるのをもっとうにしていますから。」


「制約などは付かんよ。お主の事はよく分かってるからのう。好きに生きるがよいて。ただ生きるだけでもお主は周りに影響を与えるからな。(下手に制約などかけて暴れられたらかなわんからな。)」


んん?何だか不愉快な波動を感じましたね。まあいいでしょう。偶には変化が有るのもいいです。次はどんな人生を送りますかねえ。まあ生まれてから考えましょうか。どんな環境に生まれるか分かりませんし。どの様な環境でもいろいろな発見があって楽しいですから、楽しみますか。ラーバレスティヤの人生は己の心の向くままに、どんな事でも楽しむ心を大事にしている。好奇心旺盛なのだ。


「すぐ出発ですか?」


「そうじゃな。別れの挨拶はよいのか?」


「ああっ。ダリウス居たんですか。気配がないから忘れてましたよ。」


「ひでー。神との会話に口を挟めるはずがないだろ。下っぱ死神が。しばらく会えるか分からないから元気でな。お前の事だから長生きすると思うけど早死にするなよ。」


「ええ、ありがとう。面白おかしく楽しく生きますよ。じゃあまた。…送って下さい。」


「うむ。では行くぞ。」


神が手をかざすと、ラーバレスティヤの姿が輝きだんだんと体の形が崩れて丸い発光体になった。その発光体に神が触れると、一度強く輝いた後、フッと消えてしまった。


「行ったな。せいぜい楽しんで引っかき回すがよい。問題を起してもワシの責任にはならんからのう。フフフフ。」


「神よ・・・・」


ダリウスはこんな上司嫌だなあ。と思いつつあいつの事だから何か問題おこしそうだなあ。まあ、問題起してもルクレエスト様の所だからいいかと結論ずけた。似た物主従である。


「それよりダリウス。死神装束似合ってるな。」


と、神はしばらくダリウスをからかった。ダリウスは神の言葉に口を挟む事が出来ずに、ありがとうございます。と答えながら性格の悪いじじいめ~と内心憤っていた。ちなみに、ダリウスの死神装束嫌いは有名である。




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