第三十三話: 決着!クロー対グルオム
戦場の混乱の中で、二つの影が対峙していた。
一方は、漆黒の鎧を纏い、両腕に鋭い炎の爪を持つ少年――ドラゴン・クロー。
もう一方は、巨躯を誇り、漆黒の戦斧を手にする悪魔軍の将――グルオム。
クローは大きく息を吸い込み、目の前の敵を睨みつけた。
「……この戦場で、お前を倒す。」
グルオムは鼻で笑い、斧を肩に担ぐ。
「戯言を……貴様ごときが私に勝てるとでも?」
その言葉には余裕があった。
「仲間を失い、何もできずに逃げ帰った竜騎士風情が、何を吠えるか……。」
クローの拳が小さく震える。この戦いで、敗北は許されない。
ここで倒れれば、本当にすべてが終わる――。
「貴様の仲間の首を落としてやろう……!」
グルオムが大斧を振り上げ、一気に地面を踏みしめた。黒い衝撃波が広がり、戦場の土が宙へと舞い上がる。
「させるかよ……!」
クローは爪を構え、敵の突進に備えた。
グルオムが地面を蹴り、一瞬にしてクローとの距離を詰める。巨躯とは思えぬ速度で、大斧が弧を描きながら振り下ろされる。
クローは咄嗟に身を翻し、横へと跳んだ。刃が地面に叩きつけられた瞬間、地面が裂け、巨大な溝が生まれる。
(……こんなの喰らったら、ひとたまりもないな。)
クローは冷や汗をかきながら、すぐさま反撃に移る。両手の爪に炎を纏わせ、グルオムの懐へと滑り込む。
「喰らえッ!」
爪が真っ直ぐに敵の胸元を切り裂いた。灼熱の炎が爪から広がり、敵の鎧へと焼きつく。
「ぐぉっ!小癪な……!」
グルオムは後退するどころか、そのまま腕を振りかぶった。強烈な横薙ぎの一撃が、クローの視界を埋め尽くす。
「……っ!」
クローは瞬時に後ろへ飛び退き、刃の軌道を避ける。しかし、着地の際に体勢を崩し、バランスを崩してしまった。
「……はっ、甘いな!」
グルオムがその隙を見逃すはずがなかった。巨体が弾丸のように突進し、クローの脇腹へ膝を打ち込む。
「……ぐっ!」
クローの体が宙を舞い、そのまま地面へと叩きつけられる。
「クロー!!」「颯太!!」
遠くからティアーとハートの声が響いた。だが、クローはすぐに膝をつき、よろめきながらも立ち上がる。
「……俺は、負けられねぇんだよ……!」
脳裏に蘇るのは、共に戦った仲間たちの姿。
フレイム、フロスト、ボルト、シールド、ファング、スパイン、フレイア。
(……お前たちの想いは、俺が受け継ぐ!!)
拳を握りしめ、再び前を向く。その瞬間――
空の彼方から、一つの影が音速で突っ込んできた。
「……カイ!来てくれたのか!」
黒き飛竜、カイが戦場へと駆けつける。その背に宿る光がクローの魂と共鳴する。
「ああ、そうだな。行くぞ、カイ!!」
その言葉に応えるように、カイの口元に光が集まる。熱を帯びた光の波動が、口から溢れ出し、戦場を揺るがした。
「“光の牙”!!」
黄金の閃光が、グルオムの正面を直撃した。悪魔の鎧が砕け、純粋なエネルギーが肉体を蝕んでいく。
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!!!」
グルオムの体が光に包まれ、炎がその肉体を焼き尽くす。断末魔の叫びが響き渡る。
光が収束し、最後の隙を突くようにクローは跳躍した。
「これで終わりだ……!!」
カイと共鳴した力が、爪へと集まる。炎を纏いながら、その刃が紅蓮に輝く。
クローは全身の力を込め、炎の爪を振り下ろす!!
「“焔爪断”!!」
力を込めた一撃が、グルオムの胸元を深く抉る。その身体は炎に包まれ、爆発的な衝撃が戦場を駆け抜けた。
「ぐっ……おのれ……俺は……この世界を…………!!」
最後の言葉を残し、グルオムの身体は塵となった。
***
グルオムの消滅と同時に、悪魔軍の士気は一気に崩れた。
「敵が退いていくぞ!!」
ヴェルランディアの兵士たちが歓声を上げる。
「ヴェルランディア軍、追撃を開始だ!」
ブレインが命令し、ヴェルランディア騎士団が一斉に前進。
「こちらも城門に残っている敵を掃討するぞ!」
さらにラナ・ゴールド・ラッシュが指揮を執り、フィンストリオン騎士団が悪魔軍の残党を蹴散らしていく。
そして――
ヴェルランディア防衛戦は、ついに勝利を迎えた。
クロー「はあはあはあ……。」
故ファング「すげぇぞクロー!あんな奴をたった一人(カイ込み)で倒すなんて!」
故フロスト「成長しましたね!」
故フレイム「前々から炎の素質あったと思ってたのよね!」
故ボルト「やるなクロー!」
故シールド「んだんだ!」
故スパイン「もう立派なドラゴンナイツの勇士だぜ!」
アルゼ「まったくですね!」
故フレイア「クゥアアアア!(喜び)」
クロー「はあはあはあはあはあはあ…………。やったか!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーうぉおおおおおおおいっ!!!!!フラグッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー成長してないですよ!この人っ!!!




