第十九話: 水晶の守護者
炎の渓谷を制し、天空の鍵の二つ目の欠片を手にしたドラゴンナイツたち。いよいよ最後の目的地「水晶の洞窟」へと進む時が来た。
この場所は、メルセシアでも最も神秘的な地域として知られており、洞窟の内部は無数の水晶で埋め尽くされ、その輝きが夜空にも届くと言われている。
しかし、ブレインの言う通り、天空城の軍勢がすでにその場所を占拠している可能性が高く、これまで以上に熾烈な戦いが予想されていた。
ドラゴンナイツたちは、アーマードワイバーンに乗って水晶の洞窟の上空に到達した。夜の空の下、洞窟は不気味な静けさに包まれ、その周囲にはわずかに揺らめく青白い光が見える。
「すごい…こんな場所がこの世界にあるなんて。」
フレイムが飛竜の背から呟き、その目は輝く水晶に釘付けになっていた。
「気を抜くな。ここはただの美しい場所じゃない。」
ファングは険しい顔で周囲を警戒する。
「確かに、この場所には妙な気配が漂っている。」
ブレインがヴァルハイトを操りながら、洞窟の入口を睨むように見つめる。
「奴らが来るなら、それを突破するだけだ。ここまで来たんだ、絶対に鍵を手に入れる!」
クローは力強く言い放ち、カイはその言葉に応えるように力強く翼を広げ、低く唸り声を上げた。
「よし、行こう。」
ブレインが静かに指示を出し、一行は洞窟の中へと足を踏み入れた。
***
水晶の洞窟の内部は、その名の通り無数の水晶が光を放つ美しい空間だった。しかし、その静寂を破るように、洞窟の奥から金属の擦れる音が響き渡った。
「水晶が…動いている?」
フロストが驚いた声を上げる。
その時、洞窟の奥から現れたのは、天空城ガーデの新たな部隊だった。鉄でできた鎧を纏い、全身が青白い光を纏った「クリスタルゴーレム」たち。彼らは洞窟の水晶と同化したような姿をしており、その動きは重々しいながらも、一撃で大地を砕くほどの破壊力を持っていた。
「クリスタルゴーレムか…ただのゴーレムとは違うな。全員、戦闘準備!」
ブレインが叫び、剣を構えた。
「動きは遅そうだが、その鎧の硬さは厄介そうだな。」
ファングが双剣を抜いて前に進む。
「全員、慎重にいけ! 奴らに囲まれると危険だ!」
ブレインが指示を飛ばし、ドラゴンナイツたちはそれぞれの飛竜を操りながら戦闘態勢に入った。
クリスタルゴーレムたちは硬い外殻を持ち、光を反射して敵の攻撃を防ぐ特性を持っていた。その上、洞窟全体の魔力を吸収し、自らの力を増幅させていた。
「くそっ、硬すぎる!」
ボルトが槍でゴーレムの動きを封じながら叫ぶ。
「ファング、フロスト、連携攻撃で隙を作れ!」
ブレインが指示を飛ばし、ファングが双剣でゴーレムを引きつけ、その間にフロストが氷の魔法を放って動きを止める。
「カイ、俺たちで突破口を作るぞ!」
クローが叫び、カイは大きく翼を広げて洞窟の上空へ舞い上がる。そして、全身から光の波動を集め始めた。
「今だ、光の牙!」
カイの放つ「光の牙」が洞窟を貫くように直撃し、前方のクリスタルゴーレムたちを吹き飛ばす。その光の衝撃波は一瞬にして敵の陣形を崩し、ドラゴンナイツたちが前進するための道を作り出した。
「すげえぞ、クロー! カイがこれだけの数を一掃するなんて!しかし、飛竜ってこんなに強くなるものなのか?」
ファングが驚きの声を上げながら、闘気を込めた双剣を振るい、残るゴーレムを仕留める。
「まだ終わりじゃない! 先に進もう!」
クローがカイを操りながら叫び、一行はさらに洞窟の奥へと進んだ。
***
クリスタルゴーレムを倒し、一行はさらに奥へと進んだ。洞窟の中は次第に冷たさを増し、その光は青白く幻想的なものから、不気味で暗いものへと変わっていった。
「なに、この感じ…まるで何かに見られているような。」
フレイムが警戒心を高める。
「最後の欠片を守る守護者がいるんだろう。全員、気を抜くな。」
ブレインが剣を抜き、前方を見据える。
やがて一行は、巨大な水晶でできた広間にたどり着いた。その中心には、青白い光を放つ最後の欠片が静かに浮かんでいた。
「これが…最後の欠片。」
クローが呟き、カイを操りながらゆっくりと進む。
しかし、その瞬間、洞窟全体が震え始めた。
洞窟の最深部にたどり着いたドラゴンナイツたちは、そこに眠る天空の鍵の三つ目の欠片を目にした。しかし、その前に現れたのは、神秘的な姿をした「ミラージュドラゴン」だった。
ミラージュドラゴンは、その体が半透明な水晶でできており、光を反射して周囲に幻影を作り出していた。その姿は実体を捉えることが困難で、どこに本体があるのか分からない。
「侵入者よ、天空の鍵を手に入れることは許されない。」
ミラージュドラゴンが低く唸り声を上げると、その周囲に無数の幻影が現れ、ドラゴンナイツたちを包囲した。
「どれが本物だ…!」
ボルトが槍を構えながら幻影を攻撃するが、その全てがすり抜けてしまう。
「このままじゃ埒が明かない!」
ファングが双剣を振るいながら叫ぶ。
「全員、冷静になれ! 幻影に惑わされるな!」
ブレインが剣を構え、ヴァルハイトを操りながら敵の隙を探る。
「カイ、光の牙を広範囲に放て! 幻影ごと全て吹き飛ばすんだ!」
クローが叫ぶと、カイは再び光の波動を集め始めた。そして、巨大な光の衝撃波をミラージュドラゴンに向けて放つ。
「光の牙!」
光の波動が洞窟全体を照らし出し、その輝きが幻影をかき消していく。
「よし! 幻影が消えたわ!」
フレイムが魔法を放ちながら叫ぶ。
「今だ、全員で仕留める!」
ブレインが叫び、ヴァルハイトが突進してミラージュドラゴンの胸部に一撃を叩き込む。その隙に、ファングが双剣を突き立て、フロストが魔法で敵の動きを封じた。
最後に、クローとカイが炎の爪を直撃させ、ミラージュドラゴンの巨体を切り裂いた。
ミラージュドラゴンは倒れ、広間には静寂が訪れた。そしてその中心には、青白く輝く最後の欠片が残されていた。
「やった、これが…三つ目の欠片だ。」
クローは慎重に欠片を手に取り、その輝きを見つめた。
「これで鍵が揃ったな。」
ブレインが剣を収めながら静かに言った。
欠片が揃った瞬間、それらが互いに共鳴を始め、三つの光が結びついて一つの鍵の形を成していく。その光は洞窟全体を照らし、天空城へと続く道筋を示していた。
「この光は天空城へと進む道。天空の祭壇…そこに行けば天空城への扉を開けることができる。ドラゴンナイツ全員を集結させろ。天空城へと進撃する。これが最後の戦いだ!」
アルゼ「すごい水晶ですね、まるで鏡みたいです」
ブレイン「はあ、まあ、そうですね(最後までついてきたんですね)」
アルゼ「えへっ、鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」
「…………………………………………」(シーン)
アルゼ「何ですって?シールド」
シールド「(え?!なんで俺?ずっと黙ってたのに?!!)」
アルゼ「もう一度聞きますよ、鏡よ鏡、世界で一番美しいのは………………。(さん、はい)」
シールド「ア、アルゼリーテ姫です」
アルゼ「っなわけないやろ!」
ーーーーーーーーっち!(舌打ち)




