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貴族が嫌いだ

『私はアマテラス!エディのこと途中から見てたよ。どんなに悲しいことがあっても仲間がしてくれたことって、どれも思い出になるよね。さて、ここからが本題だよ。ずっと仲間を信じているエディには英雄の才能があるわ。例えば…勇者とか?ちなみに、ここで聞いたことは内緒だよ!じゃあ頑張ってね!』


あれ?体が動かない。それどころか体の感覚がない。さっきの声はアマテラス様だよな?ってことは俺は死んだのか?ここは天界?!

「もう少しポーションを持ってこい!足りないぞ!」

「こんなにポーションを使っていたら私たちが使う分がなくなりそうですわよ。これは貴方に付けておきますわ。」


ん?誰かわからないけど人間の声が聞こえる…。俺まだ生きてるのか?

「はっ!」

俺はおもいっきり目を開けて起きた。

「ファビ!エアナ!起きたぞ!こっちに集合!」

「本当ですか?!よかったですわ!」

周りを見渡すと、背の高いイケメンな男と髪の長い美人な女が俺を嬉しそうに見ていた。奥にもう1人男が何かをしているが、俺にはよくわからない。俺は室内のベッドの上で寝ていた。しかし、まだくらくらするため詳しい情報はわからない。

「ここはどこ?」

「ここはダンジョンかつ森の私の別荘ですわ。」

「へ、へー…」

(さっきのは夢か?)

「本当によかったですわ!」

女は俺に抱きついて俺の頭を触り始めた。しかし、ここで…

「あぁぁぁぁぁぁ」

俺はあることに気がついてしまった。この女は貴族だ。質のいいドレスとほんのり香る香水の匂い、間違いなく貴族だ。俺はすぐ逃げようとするが、まだ逃げる気力がなく、すぐに女に捕まってしまった。

「どうしたのかしら?とりあえず一緒にお風呂に入りましょうか。ちょっと平民にしては珍しいものかもしれませんが、気持ちいいですわよ!」


俺は女の言われるがままにお風呂に入った。もちろん抵抗はしたが、やっぱり今の俺には力不足だった。俺は貴族は嫌いだ。

「気持ちいいですわよね?」

「ま、まあね…」


「背中流しますわよ。動かないでくださいね。」

「は、はい…」


「はい。タオルですわ。これで体を拭いてくださいね。」

「ど、どうも…」

俺は貴族が嫌いだ…。

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