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キャラ名無き作品 その7

キャラの名前を考えずに、気晴らしで書いた作品です。

息抜きのように勢いで書いたので、キャラクターの名前はありません。これだけはご了承下さい。

エピソードタイトル

食堂で暴れる酔っぱらいに制裁を下したら、魔王を自称する女に絡まれた

 日が沈んだ頃。

 泊まっている宿の隣の大衆食堂で夕食を注文した。カウンター席が埋まっていたので、四人で使う席を一人で使用している。

 日が沈んでいる事もあり、今日の仕事を終えた冒険者の中には酒を飲んでいるものもいた。酒を飲むのなら酒場に行けと言いたいが、どこの大衆食堂も日が沈んだ時間帯になると酒を出す。

 大衆食堂で酒を飲む奴は、大体ほろ酔い程度で済ませる奴が多い。大衆食堂で飲む酒は酒場と違って値段がやや高めに設定されている。

 故に、大衆食堂で羽目を外す馬鹿は年に一回しか出現しない。

 その筈なのに、大衆食堂の隅の一角でバカ騒ぎしている集団の姿を見た。

 この街の大衆食堂は横の繋がりが強く、一店舗出禁になると、他のところも出禁になる。

 大衆食堂は大人から子供もまで利用する食堂なので、羽目を外した馬鹿が他の利用者を負傷させない為の対応だった。

 まれに、街中の全ての酒場から出禁にされて、大衆食堂で飲む奴もいる。そう言う奴用のブラックリストが存在する。情報の共有は行われている。入店しているから、ブラックリストには乗っていないのだろう。

 今の様子を見ると明日には乗りそうだが。

 ウェイトレスが注文した食事を持って来た。追加注文をする予定は無いので、この場で代金を支払った。ウェイトレスが下がった事を確認してから、夕食のシチューと包み焼に手を付ける。

 ナイフとフォークを使い、ロールキャベツみたいな葉物野菜の肉の包み焼を食べる。この街は内陸なので、メニューに魚料理は無い。他のお店ならあるかも知れないが、あっても干物系だ。

 パンと包み焼を食べ、シチューを半分程食べ終えた頃。バカ騒ぎをしていた連中が暴れ始めた。

 食事を進めつつ何時でも障壁の展開が出来るように備えた直後、一際大きな音が聞こえて来た。反射的に障壁を展開した直後。何かがベチャッと音を立てて障壁にぶつかり、続いてパリンと言う音が響いた。

 音源を見れば、料理が時間差で障壁にぶつかり床に落ちた。飛沫の類は浴びていないが、料理を乗せた皿は自重で床に落ち同て割れ、その破片が床の上に散らばった。

 料理が障壁にぶつかったその先を見ると、酔っぱらって騒いでいる馬鹿が男性店員の胸倉を掴んでいた。先程のウェイトレスは、皿が割れた音を聞き血相を変えて来たところだった。

 ウェイトレスは真っ先に自分のところへやって来た。無事を伝えるとウェイトレスは、自分い頭を下げ、床に落ちた料理と割れた皿の破片を回収して去った。

 騒ぎを見ると、男性店員が頑張って酔っ払いを宥めていた。

 この街の食堂や酒場などの『食事をするお店』では、冒険者が昼夜問わずに馬鹿騒ぎをしてもすぐに鎮圧出来るように、用心棒のような職業の人を雇っている。

 現に、酔っぱらいを取り押さえる為か、それらしい五人の男性が店員に近づいている。

 この分ならすぐに鎮圧されるだろう。

 そう判断して残りのシチューを食べ進めた直後、頭上に影が出来た。

「ん?」

 何事かと思い、最後のパンを皿の上に戻して食事の手を止めると、男性店員が頭上から降って来た。

 男性店員は背中から自分のテーブルの上――位置としては自分の正面の席の端に音を立てて落ちた。その衝撃でテーブルが引っくり返り、食べかけのシチューとパンと食器が自分の反対方向に放り出されて宙を舞い、床に音を立てて落ちた。

「……」

 一瞬の出来事だった。その一瞬の出来事で、自分の夕食が駄目になった。

 唖然としていると、ケタケタと笑う複数の声が聞こえて来た。

 声の方向を見れば、酔っ払いだけでなく、その連れらしい派手な女性三人までもが笑っていた。その周りには五人の男性が倒れている。

 

 ――これはキレても良いよね?

 

 倒れている店員に治癒魔法を掛けてから立ち上がった。そのまま、酔っ払いのところへ向かう。

「あ? 何だこのブス」「ねぇ、もしかしてまたかしら?」「どうでしょうね。十人並みの顔ですし」「十人以下でしょう。こんな醜女」

 四人で罵って来たから全員()ろう。ただし、ここは食堂だ。八割殺しにしてから街の外で処そう。子供がいないのがせめてもの救いだ。身体強化魔法を己の体に掛ける。

 先ずは酔っ払いの男から殺ろう。

 酒が抜けていないのか。下劣な笑いを浮かべる――よく見ると女受けしそうな容姿だった――男の首根っこを掴んだ。身長差はあるが、頭一つ分程度だ。男の首を掴む程度の事は出来る。この男は鎧を着込んでいるが、身体強化魔法を掛けているので、難無く殺れるだろう。

 男の首を掴んだまま持ち上げて、背中から床に叩き付けた。

 現在利用している大衆食堂の床には、木板が敷かれている。木板を割らない手加減は必要だ。

 背中を床に叩き付けた衝撃で『かはっ』と男が息を吐いた。ダメージが余り入っていなさそうなので、派手で品の無い鎧の胸の辺りを踏んだ。見た目重視の脆い鎧だったのか、肋骨と一緒に呆気無く砕けた。

 女三人が『せいがいがっ』と悲鳴を上げた。この三人の装備を見ると、杖や短剣などを所持していたので、この男と冒険者として活動しているのだろう。ところで『せいがい?』って何? 『成貝』か?

 男が自分の足を掴もうと手を伸ばしたので、肩を思いっ切り踏み付けた。鎧と一緒に肩が砕けたが、男の呻き声と一緒に無視する。

「て、てめぇっ」

 残っているもう片方の肩も鎧ごと踏み砕いたら、痛みで男が白目を剥いた。冒険者の癖に軟弱過ぎる。こんな事で気絶する事は許さんぞ。食事の恨みは海溝よりも深いのだ。

 額を守るサークレット中央の菱形の緑色の鉱石を踵で踏み、額と一緒に割った。男は痛みで意識を取り戻したが、今度は自分を睨み付けて来た。反抗するだけの気力が残っているのか。 

 籠手ごと両上腕を踏み砕き、改めて男の鳩尾辺りにかかとを落とした。男は血反吐を吐いて気絶した。次は残りの女共だ。女共に視線を移すと、三人は悲鳴を上げて腰を抜かした。

「ひっ、ヒ――」

 冒険者としての意地か。先端に魔石を付けた長い杖を持ったピンクの髪の女性が、治癒魔法の『ヒール』を唱えようとした。、全くもって遅過ぎる。

 魔法が唱え終える前に一瞬で距離を詰めて、ピンクの女が持つ杖の先の魔石を掴み、そのまま握り潰した。

 この世界では、魔石を付けた杖が無くとも魔法の行使は可能だ。魔力消費抑制と魔法威力強化が目的で大抵のものは所持する傾向にある。

「ひ、ひぃっ」

 握り潰された魔石を見たピンク女が情けない悲鳴を上げた。女の胸倉を掴んで顔に高速往復ビンタを繰り出した。往復ビンタを三回行ったら、女の顔に拳を叩き込んで鼻骨を折り、適当な方向へポイ捨てする。

 え? 女に対してやる事では無い? 男女問わずに顔だけの馬鹿は一度痛い目を見ないと、暴言を吐かれた相手の痛みを理解しないのよ。

 残りの金髪の女コンビは腰を抜かしたままだったが、ピンクが床にポイ捨てされた光景を見て、それぞれ双短剣と魔石を埋め込んだ短杖を構えた。

 でも、ピンクがやられてから構えたのでは遅過ぎる。

 双短剣を持った短髪の女が突撃すると見せ掛けて、上に跳び奇襲を仕掛けて来た。ほぼ同時に、短杖を持った長髪の女が攻撃魔法の詠唱を始めた。この馬鹿女。建物内、しかも街中で攻撃魔法を放つ気か。

 高く跳び上がった方を無視し、短杖を持った女と間合いを素早く詰めて、短杖を魔石ごと砕いた。続いて、長髪の胸倉を掴んでから、鳩尾と顔に拳を叩き込み気絶させる。往復ビンタを二回行い、鼻骨を折ってからピンクと同じように捨てる。

 振り返ると絶望顔をした短髪の女が、空中で身を捻って体の向きを変えて膝を突いて着地するところだった。再度間合いを詰めてから、着地後の短髪の鳩尾に拳を一発叩き込み――こいつが自分を『醜女』呼ばわりした女だった事を思い出した。短髪の首根っこを掴んで往復ビンタを十回叩き込み、顔に拳を叩き込んで鼻骨を折った。

 そのままポイ捨てしようかと思ったが、店内では無く店の外に捨てよう。

 長髪の首を掴んで短髪と一緒に引き摺り、二人の女を店の外に放り出す。男とピンクも同じように店の外に捨てた。四人の財布を探して没収し、店内に戻り、未だに倒れている五人に治癒魔法を掛けて手当てをする。

 店員を捕まえて、没収した四人の財布と、自分も迷惑料として何枚かの金貨(日本円で一万円)を渡した。店員は『六人も治療して貰ったから受け取れない』と拒んだが、遅れてやって来た店長らしい人物に押し付けて店の外に出た。

 店の外はちょっとした騒ぎになっていた。負傷した人間が店先に転がっていたら騒ぎになるか。四人の足に数珠繋ぎに縄を掛けたところで、治療した用心棒らしい男がやって来た。

 どこへ行くのか尋ねられたので、街の外に馬鹿を捨てて来ると返した。

「待て。荷台に乗せて衛兵の詰め所に連れて行くから、その縄から手を放せ」

「魔法で遠くに捨てるだけだよ?」

「殺人になるから止めろ!」

 両肩を掴まれて、必死な形相の男に止めろと叫ばれた。

 街の外には魔物がいる。そして、こいつらは血を流している。血の匂いに引き寄せられた魔物に高確率で襲われる。しかも今の時間は夜で、魔物の活動が活発になる時間帯でもある。

 夜に出血した人間を街の外にポイ捨てする事が殺人になるから怪しいけど、とりあえず縄を手放した。

 すると、わらわらと複数の男が集まり、四人を荷台に乗せて、慌てて荷台を押して去った。

 見送ったら再び金貨を押し付けられた。『お金は四人の分で十分だ。君も被害者だから受け取れない』と、しつこく言われた。

 一生続きそうな押し問答の気配を感じ、治療代として受け取る事にした。金貨を自分に渡した男は満足気な顔で店内に戻った。

 屋台地区に行って、夕食を食べ直そう。


 

 翌朝。

 部屋を借りていた宿の食堂で朝食を取り、今日で部屋を引き払う事にした。

 この街に来た当初の予定では、もう何時かほど滞在するつもりでいた。でも昨日の事を考えると、早々に別の街に向かった方が良いだろうね。いっそ他国に行くか。

 宿泊代金を支払てから宿を出て、当面の間必要になりそうなものを買い込む。

 お昼を屋台地区で済ませてから街を出る為に、門へ移動した。



「おい、クソアマ!」

 背後から罵り文句が聞こえて来た。無視して歩いていると肩を掴まれた。自分の肩を掴む知らない奴の手を方から引き剥がし、そのまま一本背負いの要領で投げ飛ばした。

「あれ?」

 投げ飛ばした先の地面で大の字になったのは、昨夜食堂で暴れていた男だった。鎧は身に着けていないから破棄したのか。無事な箇所がハーフプレートにもならない面積しか残っていないから当然か。

 手当てを受けたのか、男は頭に包帯を巻いている。ヒーラーっぽい女がいたのに、魔法で治して貰えなかったのか? いや、鎧と籠手ごと骨を砕いた肩と腕が動いているので、部分的に治しては貰えたんだろうね。包帯は魔力切れで治療が出来なかった部位になるのか。

「クソッ」

 悪態と一緒に男は起き上がり、背負っていた大剣を抜くと同時に切り掛かって来た。周辺から悲鳴が上がったけど、男の動きは単調だった。男と剣の動きを視切って避ける。

 治療を受けたとは言え、男は万全では無いのだろう。その証拠に、一度剣を振るうごとに体が泳いでいる。

 確実に回避出来るから良いけど、鬱陶しいな。

 それよりも、こいつの取り巻きの女共はどうした? 

 ヒーラーのピンクは、こいつの治療で魔力切れを起こし、動けなくなっている可能性が高い。

 残りの二人はどこだ? 回避しながら気配探知で周辺を調べたがいない。つか、自警団の連中、遅いな。

「クソッ、クソ、クソクソクソクソッ、避けんじゃねぇ!! 時間がねぇんだよ!!」

 男が発狂し始めた。自棄になっているとも取れる。そして、口から漏れたうっかりの一言で、女共がいない理由を悟った。

 あの女共は自警団の足止めをしているのだ。

 自警団への妨害は入牢ものなんだが、何を考えているんだこの馬鹿は?

 少し考えて、道具入れから愛刀の漆を取り出した。素手で剣を砕いても良いけど、変な噂が立ちそうだから止める。街中で漆を抜くのは嫌だが、長引かせても良くないだろう。

 男の動きに合わせて懐へ入り、居合切りの要領で抜刀した漆を振り抜いた。そのまま男の横を抜けて、地面に何かが落ちた音を聞き、背後に振り返った。

「嘘、だろ……」

 そこには、大剣を根元から斬り落とされて呆然とする男がいた。うわ言のように何度も『嘘だ』と呟いている。戦意を喪失していると判断し、納刀してから気絶させる為に近づこうとした。

「噓だ。嘘だ、嘘嘘嘘嘘嘘嘘、嘘だっ、クッソ、起きろ精霊剣!!」

 男が叫ぶと、根本から斬り落とされた剣が白く輝く刀身を生やして復活した。

 いや、そんな事よりも、今『精霊剣』って言わなかったか?

 精霊剣は剣の柄頭に『精霊を封じた宝玉』を埋め込み、精霊を無理矢理使役させる『違法の剣』だ。所持が発覚したら、利き腕を切断する処罰が下される程の重罪だ。精霊信仰があるからこれだけ重いんだよね。

 そもそも、何でこんな奴が精霊剣を持っているんだ? どこで手に入れたんだよ。

「ははっ、死ね、クソアマァッ」

 予想外の事態に、こっちが呆然としてしまった。

『痛い。痛いよう。出して。助けて』

 だが、微かに聞こえた幼い声が耳朶を打ち我に返った。その隙に男が芸も無く突っ込んで来た。目は血走り、狂ったように哄笑を上げるその姿は快楽殺人犯のようだ。

「ヒャハハハハッ、死ね、死ねよぉっ!!」

 正気を無くし、雑に振り回される剣を避けるのは簡単だが、剣の重みが無くなったからか、振り回される速度が上がっている。

 ……どうしようか。

 魔法を使えば一発で事は終わる。けれど、街中で魔法を使うのは良くないと言うか、使わないのが暗黙の了解なんだよね。

「ヒャハハハハッ」

 男が正気に戻る気配は無い。

 これ以上長引かせても意味は無さそうだし、終わらせる為に、魔法を使うか。

「うらぁっ!!」

打魂(だこん)

 対象の魂に直接打撃を加えて意識を刈る魔法を放った。この魔法は盾や鎧などを透過して、魂に直接攻撃を加えるので防ぐ手立ては無い。

 咄嗟の判断で剣を盾代わりにするも、防ぐ事は叶わず魂に直撃を受けた男は呻き声を挙げる間も無く、白目を剥いて気絶した。手から剣が滑り落ち、生えていた剣が消える。

「えいっ」

 だが、ただで気絶させる訳にはいかない。

 肩を砕いても良いけど、治療されては意味が無い。一撃加えて両肩の関節を外し、男を地面に転がす。起きる気配が無い事を確認してから、剣の柄頭の宝玉を踵で踏んで砕く。白い光が宝玉から漏れ出た。

『……ありがとう』

 感謝の声と共に光は天に昇った。

 天に昇る光を見送っていると、遠くから自警団員と思しき男達が駆けて来た。

 何と言えば良いのか。色々な意味で遅い。足止めをされていたっぽいからしょうがないんだけど。

 やって来た自警団員に何が起きたのか詳細を説明し、男が保有していた剣が精霊剣である事を伝える。精霊剣としての力は失っているが、精霊封じる宝玉は特殊な逸品で、砕いても精霊を封じていた痕跡は残る。

 自警団員は事の重さに天を仰いだ。明らかに国に報告しなくてはならない案件だ。絶対に大騒動と化す。

 自分は通りすがりの冒険者で済ます予定だ。

 自警団と一緒に詰め所へ向かい、未だに暴れていた女二人の拘束を手伝った。ピンク頭がいないけど、こいつらが利用している宿で既に拘束済みだった。

 自警団を指揮していた街の代官らしき人物に、何が起きたのか詳細を説明した。

 代官は精霊剣まで登場した事に頭を抱えた。宝玉を砕き、精霊は解放済みだと教えたが、今度は深いため息を吐いた。事情聴取を受けたけど、見た儘を話した。

 だが、解放されたら日が大分沈んでいた。宿を取っていないんだよなー。代官に相談して宿屋を紹介して貰い、そこで一泊した。

 翌日。今度こそ街を出た。

 昨日暴れた四人は魔力を封印する手枷を装着させて、今日中に檻に入れて王都へ移送するそうだ。

 精霊剣なんてものを所持している奴を捕まえたら、王の判断を仰がねばならないだろう。

 なお、この街から王都までの距離は馬車で三日も掛かる。

 それは三日間も檻に入れられた状態で運ばれる事になる。見た目に拘っている女共には嫌な扱いだろう。それ以前に、五体満足でいられるか怪しいがね。

 檻を乗せた荷馬車を見送り、進行方向とは逆方向へ歩き出した。



 それから一ヶ月後。

 識字率の高い国があると聞き、興味本位で訪ねる事にした。何でも、王都以外にも大きな街ならば図書館がある国らしい。

 この世界では、王侯貴族以外の識字率は低い。商家以外では文盲が多く、代筆屋や読み上げ屋で生計を立てる人――没落貴族がこの手の職業に就くらしい――が存在する。

 喫茶店らしいお店で注文したお茶を飲みながら、行く手順を考えながら地図を見ていると、開いている窓の外から大声が聞こえた。

「号外! 号外~!」

 何事かと思えば、新聞社の読み上げ屋だった。

 新聞の一文だけを読み上げて、文字が読める人間に新聞を売る職業の男性が店の外で大声を張り上げていた。煩く感じるが、野次を飛ばすと営業妨害となるので我慢する。

「素行不良の勇者が偽物と判定された~!! 」

「……は?」

 勇者が偽物と判定された? 変だな? 只人を勇者を認定するのは、それぞれの国の王と神殿だ。神殿が精査して、王に奏上し、初めて認められる仕組みとなっている。

 勇者の仕事は『神殿騎士代表』として魔王討伐を行う事だ。神殿騎士として扱われるので、普段の素行を加味して選ばれる。

 それが偽物判定って、前代未聞の珍事だよ!?

「しかも! 違法の精霊剣を持っていた大罪人に認定された!!」

 あちこちでわっと声が上がった。

 その後も読み上げ屋は、号外の内容を読み上げて行った。


 素行不良だったのは勇者の仲間の女性三名も同じだった。

 一行は食堂で酒を飲み、酔って暴れて、通りすがりの冒険者にボコボコにされた。

 逆恨みした勇者が冒険者に襲い掛かるも返り討ちにされた。

 返り討ちにあった勇者は精霊剣を使用するも、冒険者に敗北。精霊剣は冒険者が破壊した。

 勇者の仲間の女性に街の自警団の足止めを実行させた。

 一行は檻に入れられて王都に移送された。

 事を知った王が激怒し、一行を地下牢に入れ、神殿に調査が入った。

 神殿では賄賂などの不正行為が横行し、司祭の中には精霊を封じる宝玉を販売していた。

 王が急いで対処に動くも、周辺国に情報が漏れてしまい、聖王国にまで知られてしまった。

 現在、王国と聖王国で高度な政治的やり取りが行われている。


 ……裏で何が起きているのか気になるけど、思うのは『実家から出奔して正解だった』だけだ。

 実家は大公国の公爵家だけど、虚弱体質だった母は精霊信仰の総本山でもある聖王国の末王女だった。

 聖王国の王族は皆精霊使いで、現聖王の孫娘の一人でもある自分もまた精霊術が使える。精霊術が使えるから精霊の声を聞く事が出来る。

 そういや、十五歳の時に出た実家はどうなったんだろう。

 国を出る直前に『父と後妻と異母兄が家から追い出された』事を聞いたけど、気にしても意味は無い。

 代金を支払って宿に向かっても良いけど、お茶をお代わりして摘まむものを注文した。

 今の時間は地球で言うところの十五時に該当する。つまり、おやつの時間だ。

 宿に戻るにはまだ早い。もう少しここでのんびりと過ごそう。素泊まり希望の宿泊者しか受け入れない宿で部屋を借りているから、夕食もどこかの食堂で食べるしかない。

 出て来た注文の品に手を付け、再び地図に視線を落とした。

 大雑把な移動経路は決まっているが、その道中には、魔物の巣が点在すると言われている平原が存在する。平原を縦断する道が最短ルートだが、平原を迂回して行く道も存在する。

 最短ルートを選ぶべきなんだろうが、迂回路には大変珍しい事に温泉街が存在する。

 温泉に浸かってから、目的地に行くか。目的地へ最短ルートで向かい、温泉に行くか。

 現在この二つで迷っている。

 温泉街で豪遊する予定だけど、もう少し稼いでから行く? でも、結構稼いでいるんだよなぁ。

 目的地の図書館で調べものがしたいんだけど、精霊絡みだから見つかる可能性が低い。けれども、聖王国には行きたくない。

 悩みに悩んだ結果。

 最短ルートで目的地に向かい調べものをする。王都の図書館で見つからなかったら温泉街に向かう。

 これで良いな。

 調べものをサクッと終わらせて、温泉街に行こう。

 温泉卵、温泉プリン、温泉饅頭、温泉蒸気を使った蒸し焼き料理が、待っている!

 槍が降っても行くしかない。

 支払いを済ませて店を出て、街中を歩く。

 食料には余裕がある。買いものは……衣類の買い足しだけか。

 この街に来るまでの道中に襲われた毒蛇の巣穴近くで、その時に着ていた服を駄目にした。

 離れてから着替えたけど、接近を許すだけで服が駄目になる魔物に三度も遭遇して、また着替えたので、合計で服を二着も駄目にした。

 冒険者向けの衣類を販売している店に向かい、服を数着、ブーツを二組購入した。無地しか販売していないし、デザインも基本的に万人向けの簡素な服しか存在しないから、悩む事も無い。

 現在の服装も、ダークカラーのロングコートに、同色のシャツと膝丈のスカートに、吊り下げタイプのニーソックスで、履いているショートブーツは茶色だ。

 会計を済ませて店の外に出る。荷物は道具入れに仕舞い、道を歩く。

 日が幾分沈んで来た。そろそろ夕食を食べるお店を探し始めた方が良いな。

 この街は王都や副都に比べると小さいけど、そこらの街の三倍近くは大きい。街の規模が大きいと、当然のように店の種類も増える。この街は人口も多いし、ここを拠点とする冒険者の数も多い。

 店の席を確保する為にも、早めの行動が必須となるん――だが。

「?」

 不意に、街の喧騒が遠のいた。足を止めて周囲を見ると、人影は無くなっている。

「ふふっ、驚かないのね」

 音と人が消えた世界で、聞こえて来たのは女の声だった。

 誰何の声を上げるよりも先に、声の主が姿を現した。

 緑色の髪、赤い瞳、石膏のように白い肌、笹の葉のような形をした耳。

「ハイエルフ?」


 ファンタジー系創作作品でお馴染みの、森に住む人に近い姿をした種族『エルフ』と呼ばれる存在はこの世界にも『エルフ系族』の名称で存在する。

 エルフ系族は細かく、エルフ、ハイエルフ、ダークエルフ、ダークハイエルフの四つの種族に分かれる。エルフ系族は、同族内でしか子供を儲ける事が出来ず、ハーフエルフと言った存在はいない。

 エルフとダークエルフは肌の色が白か褐色かの違いしかなく、保有する能力も性格も似ている。魔法と弓術を駆使して森の中で狩りを行う種族だ。

 白か褐色の肌に『赤い瞳』を持って生まれたものは、ハイエルフかダークハイエルフと呼ばれ、エルフとダークエルフでは使用出来ない『精霊術』の使用が出来る。

 数いるエルフ系族の中でも特殊な存在で、人工の一割以下しかいないと聞いている。数の少なさと、赤い瞳が特徴的なので、エルフ系族の中でも迫害対象となっている。迫害対象となった理由には、森に住むにも拘らず精霊術が使えない己たちと違い、使える事への嫉妬心も含まれている。

 その一割以下しか存在しない内の一人が何故こんなところにいる?


「部下から報告を聞いた時には嘘だと思ったけど、幾ら勇者でも精霊術士が相手じゃ負けて当然ね。あのせいがい、闇魔法を無効化する癖に、精霊術士相手には『紙鎧』なんだもの」

「……何の話?」

 ハイエルフの女がにぃと笑ってそう言った。心当たりが無いんだが。

「覚えていないの? アンタ、一ヶ月前に精霊剣を持った酔っ払いをボコボコにしたじゃない」

「……あー、あの馬鹿の事?」

「そう、その馬鹿よ。その馬鹿はね、国が認めた勇者でもあったのよ。アンタにボコボコにされて、精霊剣の所持が発覚して、勇者としての認定は撤回されたの」

「あの酔っ払い、勇者だったの」

 忘れていたが、一ヶ月前に食事の邪魔をされ、キレて殴った相手が勇者一行だったと知り吃驚する。

 って事は、あの野郎の鎧は『成貝』では無く『聖鎧』だったのか。


 この世界の聖鎧は『精霊の祝福を受けた鎧』の事だ。その性能は、目の前の女が先程言った通り、闇魔法を無効化し、魔法攻撃にも強い代わりに、精霊術に関しては役に立たない。紙装甲ならぬ、紙鎧なのだ。

 闇魔法に強く精霊術に弱いと言う認識で良い。

 そして、聖鎧は『精霊術士にも弱い』と言う欠点が存在する。精霊術士が精霊術を使わずとも――精霊術士本人が精霊の加護を保有している為、通常攻撃に精霊の加護が宿ってしまう――聖鎧は普通の鎧と変わりない。

 自分も精霊術士なので、聖鎧限定で攻撃はクリティカルヒットと化す。

 精霊術士の数は少ない。後天的に精霊術士なる事は難しく、数千人に一人の割合だ。

 先天的な精霊術士は何百年も精霊術士同士での婚姻(王命婚姻含む)を繰り返した事で、今では親の片方が精霊術士であれば、その子供は必ず精霊術士として誕生するようになっている。

 それが顕著なのは、聖王国の王家だ。

 自分の産みの母親は聖王国の末王女。その父(自分から見た祖父)は現在の聖王。まさか血筋の影響がこんなところに出るとは、驚くしかない。


「あの酔っ払いが元勇者だってのは理解したけど、あたしに何の用なの?」

「アタシは大陸の八大魔王の一人よ」

「……は?」

 この女はにやっと笑って宣言したが、自分は一瞬、その言葉が理解出来なかった。


 この世界の魔王は『知性の高い魔物を従える存在』として君臨している。

 君臨しているだけで、その他の存在を脅かすような真似はしていない。だが、存在と版図を良く思わない国と神殿が『勇者』と言う存在を生み出して退治させている。

 仮に魔王が倒れても、そのあとに起きるのは混乱だ。

 魔王がいなくなった事で自由に動けるようになった、知性の高い魔物が暴れ始めて収拾が付かなくなる。魔王が別の意味で抑止力となっている証拠だ。

 魔王は君臨しているだけで、滅多な事では侵略を始めない。

 仮に行うとしても、それは報復行為だ。

 

 目の前の女を改めて見る。

 大陸の八代魔王の情報は出回っていないので、女の発言の真偽を確かめる事は不可能だ。

「情報持っていないから確認出来ないけど、あんたが魔王だとしても何の用で来たのよ?」

「アタシの部下にならない?」

「ならん。帰れ」

 素っ気無く断った。今世ではのんびり過ごすと決めている。申し出は断る一択しかない。

 と言うか断る以外に選択肢が存在しない。

 魔王の部下に聖王の孫がいる。

 前代未聞と言うか、空前絶後の珍事だ。会った事の無い祖父と親族一同が鬼のような形相で殺しに来るぞ。

「ええ~」

 女はブーイングを飛ばす勢いで、ブーブー言い始めたが無視した。周囲を元に戻せと言っても、言う事を聞く気配が無い。

 仕方が無いと諦めて、空間転移魔法で逃亡した。



 この日以降、魔王を自称する女に絡まれるようになった。

 どこへ行くにしてもこの女は現れて勧誘して来る。

 余りにもしつこく、問答の果てに街の外で一度殺し合いにまで発展したが、仕留め損ねた。あとちょっと、と言うところでこいつの部下らしい牛頭が出て来た。

 さして強くなかったから牛頭は秒殺出来たが、その隙にハイエルフの女には逃げられた。

 だが、この日以降は姿を現さなくなった。

 予定の調べものは済んでいたから、当初の予定通りに温泉街へ向かった。



 山間に存在する温泉街の景観そのものは洋風だけど、石造りの建物よりも木造の建物が目立つ。その理由は知らないが温泉そのものが楽しめるのならどうでも良い。

 部屋風呂が温泉仕様になっている宿で一部屋借りた。

 ここの宿も素泊まり希望者しか受け入れない宿だけど、温泉街の食堂には美味しい料理店が揃っている。食べ歩きする予定だったので、素泊まりで十分だ。

「んん~~~~」

 部屋を借りたら、街へ食べ歩きに繰り出す前に軽く休憩してから風呂場へ向かう。体を洗ってから湯船の浸かる。湯着のようなものは無い。一人で利用するから良いけど。

 この宿の温泉は疲労回復に良いらしいが、肌にも効果があるのか肌触りも良くなっている。源泉かけ流しだからか知らないが、お湯に浸かれればいいか。

「温泉って思っていた以上に良いわね~。ウチの領地にも無いか探そうかしら」

「探すんだったら、先ずは活火山の近くを探す事ね。地熱で熱せられた天然のお湯だし」

「活火山か。ウチの領地にも周辺にも無いわね」

「そう。んで、どこから入って来たの?」

 打てば響くように会話を繰り広げていたが、魔王を自称したハイエルフの女が何故か自分の正面にいて、自分と一緒に温泉に浸かっている。湯着が無いので互いに裸だ。

 遮音結界は既に展開済みだ。会話内容が外に漏れる心配は無い。

「屋根が無いのに、どうしてどこからなんて聞いて来るのよ」

 確かに部屋風呂は、湿気対策で半露天状態だ。

「相部屋になった覚えは無いんだけど。と言うか、お金はどうしたの?」

「アンタと話がしたいから来ただけよ。って言うか、アンタ聖王の孫だったのね。調べて吃驚したわ」

「あっそう」

 本来ならば、精霊術士は国か神殿で管理される立場なのだ。自分のように名前を変えて冒険者として活動している奴はいない。数の少ない精霊術士は貴重だし、平民であっても精霊術士として覚醒した時点で、貴族の養子として迎え入れられる事が多い。

 国によって異なるが、精霊術士が身内にいる事を一種のステータス扱いしている貴族までいる。

「何で冒険者なんてやっているのよ? 聖王国に行けば王女でいられるでしょ」

「はぁ? 祖父に当たる聖王はね『男じゃない娘孫に会う価値は無い』って言って、一度も会いに来なかったし、呼ばれた事も無いの。手紙のやり取りも交流も無かった。孫と認知されているか怪しい」

「え? そうなの? この間、攻め込んで来そうだった聖王国に乗り込んだ時に『アンタの孫娘を勧誘したわ。聖鎧を身に纏った勇者をボコボコにしたり、アタシの勧誘を断ったりと、思っていた以上に愉快な女だったわ』って言ったらね」

「何で余計な情報を漏らしてんのよ。ここで殺って欲しいの?」

「待ちなさい。最後まで聞いてから判断しなさい」

「聞く価値があるの?」

「あるわよ。聖王はね『謝罪の為に探している孫に会っただと!? どこで会ったんじゃ!!』って言っていたのよ」

「謝罪ぃ? 十何年も碌に調べもせずに放置していた爺が?」

「そうよ。アンタが聖王の孫娘だって判明して、元勇者一行の罪も重くなったけど」

「精霊剣を所持していた馬鹿共はどうでも良い。あの性格じゃ更生は無理だろうし」

「その通りだけど。そんで聖王だけど『どこで会ったんだ!?』って騒いだのよ」

「人を探して何を押し付ける気だ?」

「素直に心配しているって思わないの?」

「魔王になったハイエルフのアンタが言う台詞?」

「……それもそうね」

 顔を見合わせた自分と魔王は同時にため息を吐いた。


 エルフの子供が必ずエルフになるとは限らない。エルフの中の突然変異がハイエルフだ。これはダークエルフとも同じだ。

 ハイエルフは誕生と同時に、親に捨てられるか、殺される事が多いと聞く。仮に実の両親に育てられても、僅か数年で犯罪組織に奴隷として売られる事が殆どだ。

 

「ねぇ、世界征服とか興味ない?」

「無いわね。管理とか面倒だし」

「そう。でも、気が向いたら来てね」

「気が向く事は無いと思うけどね」

「気長に待つわね」

「話を聞け」

 ふらっと現れた魔王は全身をタオルで拭いてから素早く服を着込んで去った。

 魔王は去ったけど、自分は湯船に浸かったまま深いため息を吐いた。

 自由気ままな時間は、身元が割れるまでだとは思っていたけど、僅か三年間と短かった。いや、このまま変装して隠れても良いだろう。

 最悪、『精霊術士なのに迫害された』と言って、先の魔王のところへ行っても良いだろう。実家で何度か殺されそうになったから、この言い訳は使えそうだ。大公家も母の実家も調査に乗り出さなかったし。

 最終手段は魔王のところと決めて、温泉から出た。



 温泉街で食べ歩き、周辺の観光地を回って半月程過ごした。温泉街から出発する前日にはあれこれと買い込んだ。幸運な事に、温泉水と湯ノ花が販売されていた。

 そして最大の誤算は、この温泉街近くの村でお米が生産されていた。勿論、別のところから精米の為に持って来たお米だ。温泉街の近くに水田は無い。

 飲める温泉水を使い炊いたお米は美味しかった。

 温泉街が山間で、山から少し離れたところに水田が広がっているらしい。

 稲作を行っている農村があり、そこの隣の農作物の栽培に適さない土地を持つ村でお米の加工を行い、あちこちに販売しているらしい。

 温泉街の次に、お米を販売している村に向かった。



 こんな感じであちこちを見て回った。完全な物見遊山状態だが、冒険者としての仕事は行っている。魔物の討伐と、指定素材の採集がメインだけどね。その他には、新人冒険者の付き添いも引き受けた。

 治癒魔法が使えるので、冒険者ギルドで治療員として活動する事もあるけど、たまに依頼される程度だ。ダンジョンがあればそこへ向かったけど、この世界にダンジョンは存在しない。

 おまけにこの世界の魔物は食料にならない。血肉に含まれる魔力が体に悪影響を与えるらしい。

 お肉が食べたくなったら、街に行くか、自力で狩るしかないのだ。

 


 そして、更に二年――出奔してから五年が経過した。

 二年前に利用した温泉街にはたまに顔を出している。泊まる宿は変えているけど、食事処などではすっかり顔なじみ状態だ。三ヶ月に一度の頻度で食べに行っていたら顔も覚えられるか。

 あの日以降、魔王からの接触は無い。

 それは良い事だけど、聖王国にも動きが見られない事の方が不気味で怖い。

 接触して来ないのならこのまま放置だが、魔王との接触も考えなくてはならない。

 ハイエルフの女魔王は一人しかいないから、情報を探すのは楽だった。てか、聖王国が最も目の敵にしている魔王だったよ。

 面倒臭い気配を感じるが、聖王国が動かない理由が不明だ。

 先手としてどこかの島に移動するか。それとも、誰かの魔王領地内に移動するか。ハイエルフの女のところに行くと面倒だけど、他だったら誤魔化しは可能かもしれない。

 選択肢は意外と多い。

 どれが最善か考えたが、先に食事を済ませよう。

 ここまでお読み頂きありがとうございます。

 キャラ名すら考えずに書いた何故かユリ交じりの作品となりました。


 補足事項

 聖鎧の変換ですが、せいがいで漢字変換したら何故か『成貝』と変換されたので、面白そうとそのまま採用しました。

 ダークハイエルフは、ハイダークエルフとどちらが良いか悩みました。

 ハイエルフの中のダークエルフなので、今回は『ダークハイエルフ』にしました。

 魔王の部下として出て来た牛頭ですが、実は魔王候補の実力者です。

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