第七十九話 開幕 ヨルムンガンド闘技祭
シルニアと狐理は地図を頼りに迷宮を進んでいき、ついに迷宮の真ん中に到達する、そこで待っていたのは、かなり広い空間に石柱が真ん中に立ち、そこに2人ほどの人影が存在する。
「・・・おっ?、どうやら最初にたどり着いたのは君らだったか」
人影の1人が立ち上がり、狐理とシルニアを見る、尖った耳に尻尾を身体に巻き付け、聞き覚えのある声、彼がヨルムンガンドで間違いないだろう。
「オマエがヨルムンガンドだな」
「ご名答だねぇ、狐理君、こうやって間近で君の姿を見られて良かったよぉ・・あっ、ちなみに隣に座っているのはワタクシを手助けしてくれた確か・・キシャルちゃんだったか」
「ちゃんは余計、後わたくしの一人称を真似るのは少し不快」
褐色の肌で、土色の髪、妖艶な雰囲気の女は座りながら、片手に持つ、槍を回しながら、ヨルムンガンドを睨む。
「おぉ、怖い怖いなぁ、一人称なんかでそうキレないでくださいよぉキシャルさん」
「キレてない、ただ不快 それだけ」
「あはは」
「・・・それで?、ワタシらはどうしてれば良いの?」
「しばらくお待ちくださいねぇ、おっ?続々と来たねぇ」
そうヨルムンガンドが言うと、他の入り口から冒険者が入ってくる、その中にはシグラントとリーヴァの他に、エンと知らない男も一緒に。
「おっ?、最初はシルニアだったか、後、アレスが言っていたのは狐理だったのか、ありがとうな」
エンとアレスはシルニアと狐理に近づいていく。
「どういたしまして、エン、それとそっちの男は何者?」
「あぁ、何でもアレス、オリンポスの12神の1人・・らしい」
「らしいのね・・アナタがねぇ」
「よ・・よろしくです、えっと・・狐理さん」
「えぇ、よろしくね」
「・・シルニア、無事だったか」
シグラントとリーヴァも、シルニアに近づき、無事であったことに安心し、胸を撫で下ろし、シルニアに抱きつく。
「シグラント兄さん、リーヴァ姉さん・・」
「本当に無事で良かったわ・・さて・・」
しばらく抱きついた後、石柱の上の2人を睨む。
「おぉ、怖いねぇ」
「シルニアをここに呼んだ自分らも悪いが、このようなことをした貴様らを許せん」
「おっ?、ならヤるか?、オススメはしないが」
「当然!」
「いや、やめておいたほうが良い・・シグラント」
「何故だ?」
「試しに2人の能力を測ってみたんだが・・」
名前 ヨルムンガンド
攻撃力 30000
防御力 50000
素早さ 10000
魔力 1000
合計 91000
能力
名前 キシャル
攻撃力 5000
防御力 8000
素早さ 7000
魔力 60000
合計 80000
能力
「と、こんな感じだ・・能力までは見れないが、どちらもかなりの戦闘能力を持っている、迂闊に挑むのは良くないと思う」
「・・・わかった、だが・・どうしろというんだ?」
「それは――」
「おっ?、集まっているな・・女もいるが・・我慢しよう」
「頑張ってください!、牛若様」
「・・これで全員 集まった」
キシャルは立ち上がり、槍を地面に突き立てる。
「まず・・〈流転動地〉」
すると、地面が、まるでベントコンベアのように動きだし、エン達や冒険者達を2人にわけていく。
「シルニア!、くっ・・」
「次・・〈巨人の柱〉」
エンが、流れに逆らってシルニアのほうに向かおうとした時、地面から巨大な柱が隆起する。
「なんだ!?・・」
「降りない 推奨 」
「ワタクシが説明しましょう・・あ、キシャルちゃ――さん、入り口閉めないと」
「そうだった」
そうヨルムンガンドが言った瞬間、さきほどエン達が入ってきた入り口が全て閉じる、その後、閉じた入り口を叩く音と叫ぶ音が響く。
「さて・・えー、これよりヨルムンガンド闘技祭を始めまーす」
「おい、さっきの降りないことを推奨とはなんだ?」
「あぁ、それね、エン君・・闘技祭をやるって言ったのは聞こえたね?、簡単に言うと降りたら失格ってこと」
「失格?、そんなこと・・」
「話は最後まで聞こうか、これから、やるのわねぇ、闘技祭、13の柱の上で二人一組でヤリあってもらいまーす!」




