第四十九話 決戦 VSゲル&ヘルヴォル
場面は変わり、ケルトの遊び場に・・・
「・・・困ったな、なんだこいつは・・」
あれからモリガンはゲルを貫いて、殺した・・が、ゲルは再生した、両断しようものなら、2人に分裂して、例え焼いても同じだった。
「「あーはっはっは!、どう?わたーしの恩寵、騒がしの恩寵、別名、〈増殖の恩寵〉はー」」
その2体同じ声、同じタイミングで話をしている。
「鬱陶しいな・・、本当に・・勝つ気あるのか?」
「「あはは、そーうだね・・ちーなーみーにー、この恩寵は本体の倒さないと、発揮されないからー、そこんところよろしくー」
「つまり、今戦っている相手は本体では無いと・・なら本体を探し――」
モリガンは、咄嗟に飛び退き、空から降ってきた者の攻撃を回避した。
「流石の予知能力・・不意討ちは当たらないと思ったほうが良いかな?、普通の方法では」
「そなたは・・確かヘルヴォルだったか、転移のルーンでここまできたか、ヴァハはどうした」
「あぁ、あいつね、ヴァハなら、僕のこの盾の力で大ダメージ受けたんだけど、せっかく捕獲しようとしたら、逃げられてね、まったくもって残念だよ」
「なるほどね、つまりその盾に触れるか・・それか魔法関連の何かで発動するタイプの盾か」
「あっ、まぁ良いかな、何も知らないでドカーンされても戦いは面白くならないし、この盾は魔の力を跳ね返す力があってそれを知らないヴァハはそのままドカーンだったわけ」
「そうか・・まぁ関係無いが」
「ふーん、逃げないんだー、ヴァルキリー2体を相手して」
「別に・・、それじゃあすぐに始めましょう」
モリガンは2本の矛槍を地面に突き立てて、腕を組んだ。
「・・・なんの真似?、それでどう僕達を相手するつもり?」
「・・かかってきなさい、そなたらの力量を測ってやろう」
「面白いこというねー、能力を計れるルーンを持っているんだから、それで見ればいいんじゃない?」
「それではつまらないだろう?、さぁ、こないのか?」
「・・・言われずとも!」
先に飛び出した、ヘルヴォルは盾で突撃して、そのままモリガンはぶつかり、後方に10メートルほど、吹き飛んだ。
「・・・それだけか?」
だが、モリガンは崩れることなく、仁王立ちのままである。
「トラックにぶつかるほどのパワーでドカーンといったはずなんだけど・・てか、予知はどうしたのよ!」
「避ける必要がなかった、それだけよ」
「コイツ・・ゲル!、ちゃんと増やしたんでしょうね!」
「「おー!、出来たぞー」」
「・・・珍妙だな、本当にそなたは」
ゲルのほうを見るとそこには15体にまで増えたゲルの姿があった。
「さーて、行きまーしょーうか!」
ゲル達は剣を抜き、一斉にモリガンに飛びかかる、それをモリガンは紙一重で避けていった。
「あはー、あーんたも珍妙だよ、モリガン、これだけの攻撃を避けれるなんてー」
「・・・これくらいか」
モリガンは、空中に飛んで、両手を合わせた。
「・・?、何をしようとしてるんだ?」
「これは試合ではない・・なら、ゲッシュには引っ掛からないな・・、特別に見せてやろう、妾の神力を」
すると、モリガンのまわりから、赤い光が身体全体から放出されていく、
「―――〈神力〉解放」
瞬間、一気に光は放出されて、部屋全体にまで及んだ・・しばらくすると、それは止んで、モリガンは地面から降りてくる。
「来なさい、全身全霊をもって必死の覚悟で」
「・・・良いだろう、なら今度は本気でぶつかりに行ってやろう!」
ヘルヴォルは床に大きなヒビが入るほど、踏み込むと、一気に加速して、モリガンにその盾を持って突っ込んでいく。
「死ね!〈聖盾突貫〉!」
「・・・ふん!」
モリガンはそれを拳をぶつけしばらく拮抗した後・・盾はバキッという音がした後、真っ二つに壊れた。
「・・・嘘だろ?、北欧でも最硬の素材を使ってるだぞ?」
「終わりか?」
「ぐっ!まだだ!、僕にはまだ〈守護の恩寵〉がある!」
ヘルヴォルは腕をクロスして防御の構えをとる。
「じゃあ頑張って防げ」
「ははは!、僕には無敵の硬さが――」
「ふん!」
モリガンはヘルヴォルの胸目掛けて拳を放つ、その瞬間、腕のクロスは弾けとんで、ヘルヴォルの胸に直撃する。
「がっ!・・なん・・で―――」
そのまま後方に吹き飛び、壁に10メートルほどめり込んだ。
「・・・凄いな、身体が爆発しないとは流石の硬さだな、それで?そなたはどうする?」
「・・・一思いにやってくれるとたすかーるな」
「そうか、では」
モリガンは、矛槍を1つ抜いて、ゲルに向ける。
「―――〈戦女神の咆哮〉」
そこから、赤い光の光線が放たれて、15体のゲル全てを飲み込んで――消し飛ばした。
「・・・これで、終わりか」
モリガンは、もう1つの矛槍を拾うと、この場から去った。




