第二十一話 英雄 ギルガメシュ
「・・・ギルガメシュ?」
・・・思い当たらない、エンはその名前がどんな神話の人なのか思い出せないでいた。
「知らない、そんな名前のやつなんて・・」
「あはは!、そんなつれないこと言うなよ、エン」
「・・・知らないといっている!」
エンは、ギルガメシュの横を通りすぎ、外に向かおうとした
「やっぱりこっちのほうが良いのか?なぁ、四十目 秀介」
「・・お前、なぜその名前を」
その名前を聞くと、振り返る、すると、ギルガメシュが抱きついてくる。
「なっ!?」
「あぁ、そういうとこは変わってないなぁ、我は嬉しいぞ、」
「お前、何を!・・」
土の身体から、ミシミシと音が鳴りだし、このままだと折れてしまいそうだ。
「ぐっ!、コイツ・・」
「はははは!」
「―――私の監視対象に何をしている」
そのアルテミスの声と共にギルガメシュの上に矢が落ちてくる、ギルガメシュはエンを抱くのをやめて、それを回避した。
「・・・せっかくの感動の再会を邪魔するとは、何者だ」
「へぇ、アタシには攻撃していたように見えたんだけどな」
ギルガメシュの後ろにその首に爪をたてる、メデューサがどこから音もなく、現れた。
「最近の女の子は物騒よな」
「助かった、アルテミス、メデューサ」
「で、どうする?私としては殺しておきたいところだが」
「ははは、それはおすすめしないな、我もこの闘技祭の選手なのでな、もしも殺そうものなら、失格をくらうのではないか?、まぁ殺されるほど我は弱くないがな」
ギルガメシュは後ろにいる、メデューサに肘を腹にぶつけ、のけぞらせると、手に斧を顕現させて、それをメデューサに振るうそれを、メデューサは両腕で防いだ。
「アタシもそう簡単に殺せないよ、えっと・・ギルガメシュ」
「ほう、我を呼び捨てするか・・ははは!、もしも相対することがあるなら、存分にやりあってやろう、それではな、エン、今度は決勝戦にて会えることを願おうか、我のブロックはDブロックなのでな」
ギルガメシュは、斧を消すと、エンの横を通りすぎて、外に向かって、歩いていき、やがて見えなくなった。
「なんだったんだ?、あれは、お前の知り合いだったようだが」
「知らない、神話には詳しいとは思ってはいだがなぜかやつの名前は何も引っ掛からないんだ・・」
「ふーん、とりあえず、ペルセウスとミントも呼んで、私達が休む宿に向かおう、そこで色々と話したい」
「・・・わかった」
エンはペルセウスとミントも呼んで、5人で宿に向かい、そこで身体を休める、そしてペルセウスはギルガメシュについて話をしてくれる、どうやらエンについて調べるうちにそのギルガメシュが出てくる神話を知っているようだ。
「ギルガメシュか、確かそいつはメソポタミア神話における英雄の名前だな、『ギルガメシュ叙事詩』に主人公として伝わってるな文中では全てのものを国の果てまで見通したとか全てを味わい全てを知ったとか知恵を極めたとか深淵を覗き見たとか言われているな、そんでもってうちにもいるが半神半人だ」
「メソポタミア神話・・」
その名前は知っていた、が、出てくる存在の名前は思い出せないでいた。
「わからない、なぜかその神話だけは・・」
「ふーん、お前でもわからない神話はあるのか」
「とりあえず、次の試合は明日からだから、今日は休んだほうが良いわ、アタシはちょっと見回りしてくる」
「じゃあ私も」
「・・・ありがとう2人とも・・」
アルテミスとメデューサは、宿から出て、外を見回りにいった。
「・・・エンさん」
すると、ミントが声をかけてきた。
「ん?、なんか久しぶりに聞くなお前の声」
「このまま・・棄権してもいいのですよ、私達でなんとかしますので・・」
「いや、このまま進んでいくつもりだ、それに・・自分の過去について初めて知っているやつにあったんだ、これを逃すことはできないさ」
「そうですか・・、私には貴方を止める権利はありません・・ですが、どうか無理はなさらぬよう、お願いします、彼女達のためにも・・」
「そうするよ・・さて、まだ、眠る時間まであるな、ちょっと外を走ってくる」
そう言うと、エンは宿から出て走っていった、残ったのはペルセウスとミント、2人だった。
「・・どう思う?、ミント」
「どう思うとは?」
「アイツの、エンの記憶についてだ、もしも記憶が戻ってそのとき俺達から離れることになったとしたら・・」
「そのときは・・彼の決断を肯定しましょう」
「・・そうだな・・俺としては、エンが何の神話の人物か、検討はついているんだ」
「ほう?、それは?」
「・・・エンキドゥ、ギルガメシュの親友だった者だ」




