死んだ君に興味を持つ
まだ途中ですが、日に日に更新して行きます。
読んで下されば光栄です。
また感想やアドバイスなどもお願いします。
では。。
死んだ君に恋をする
二週間前に僕のクラスメイトである金倉 唯が交通事故で亡くなった。
彼女は特別クラスの人気者というわけでは無かったがその日、僕は彼女について少し考え事をしていた。
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ベットから起き上がり洗面所に足を運ぶ。
「目の下にくまができてる……。」
そう昨日から僕は良く眠れていない。
あの日から、…僕の夢には死んだ彼女がでてくる。
1、出会った僕達は
「おーい!(ひいらぎ)柊くん!!」
少し遠い場所で彼女は僕の名前を呼ぶ。
彼女は現実では死んでいる。
そもそも彼女と僕は面識なんてないんだからこんなフレンドリーに名前を呼ばれるはずなんてない。
つまり、これは夢だ。
彼女は僕に向かって走ってくる。
僕と彼女の距離は少しずつ縮まり…彼女は僕の横に並んだ。
「もうっ!柊くんは歩くの速いよ〜。女の子と歩く時はもう少しゆっくり合わせて歩かなきゃっ!」
そう言って上目遣いで得意げになる彼女。
「君が遅すぎるんだよ。」
僕はそう言って、また少し速く足を動かして彼女と距離を作る。
「それに!その『君』っていうの禁止って言ったでしょ?なんか他人みたいで嫌!」
僕の一挙一動に彼女はいちいち反応してくる。
とてもめんどくさい。
それにそんな約束した覚えはない。
でも…。
「そうか…なんて呼べばいい?」
そう言うと彼女は少し首を傾げて
「う〜〜んそうだなぁ。
ここはフレンドリーに『唯りん』とかどう?」
「分かった。ここはやはり『あなた』でいこう。とても僕と『あなた』に丁度いい呼び名だと思わない?」
僕は少々意地悪を挟んで彼女の次の言葉を待つ。
「うそだよ!!唯でいいから〜それだけは辞めて〜」
僕は苦笑した。
そんな僕を見てまた唯も笑う。
そうか…もしかしたら生前に、彼女と友達だったらこんな感じになってたのかな?
僕は意味もなく悲しくなる。
「ほら!柊くん!学校遅刻しちゃうよ!」
また僕と唯とのあいだに距離ができた。
今ここで走れば僕は唯に追いつくことはできる。
でも、これ夢だから。
ここで追いつくことはできても……意味なんてない。実際には彼女死んでいるのだから。
だから、ここで走っても結局はなにも変わらない。
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小鳥の鳴き声が部屋の窓を通してピヨピヨと聴こえてくる。
少し乱された布団から体を起こし眠い目を手で擦る。
「ふぅ〜、朝かぁ〜。」
私は朝が少し苦手だ。
およそ1時間後には授業が待ってるし、それに…学校自体がそろそも嫌いだからだ。
ってあれ?私の朝嫌いは平日に限るらしい。
リビングに行くと麦の香ばしい香りが鼻を通った。
この匂いはパンだ。
食卓にはバケットとイチゴジャムなどが彩り良く並んでいる。
私は椅子に座り、程よく焼き目のついたパンを手に取ってバターナイフでジャムを塗る。
そんな私の顔を凝視する母。
一体なんだろう?
「あら?あなた目の下にくま、出来てるわよ?」
「えっ?」
目の下にくま?
……いや、身に覚えは…、少しあった。
「うん、実は……、不眠症なの。。。」
「あら?そうなの?何か悩みでもあるのかしら?」
「ううん、ないよ、!気にしないで!」
私は少し嘘をついた。
私は今日、夢を見た。
けれど、その夢は不鮮明で、…。男の子と私が共に道を歩いている。
ただそれだけの夢。
本当にただそれだけの夢なのに、なぜこんなにも悲しい気持ちになるのだろうか?
「ほらっ、また暗い顔して〜。朝からそれだと今日1日楽しく過ごせないよ?…ほらピシッとする!」
私は母の叱咤激励を受けて今日1日が始まった。
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「金倉〜。今は授業中だぞ〜」
先生が寝ている私を少し呆れ気味で起こす。
そうか私は授業の最中に深い眠りに入っていたようだ。
普段はこんなことないんだけど…
「ねー唯が授業中に居眠りなんて珍しいねー。」
後ろの席のクラスメイトが話しかけてくる。
そう私は授業中に居眠りをした事が無かった為に、教室から『金倉さんが居眠り?』、『どうしたのかな?』とかいう話し声を小耳に挟む。
。。。チョークの白い粉が黒板に付着し、そこからコツコツと字が書かれている。
私は黒板に書かれた字をノートに写す。
教科書のどこかのページから小さな紙の切れ端が落ちた。
『5月25日
交通事故で君は死んでしまいます。
この日は寄り道せず家に帰って。
柊 正他』
柊 正他って?クラスメイトの?
私は少し斜め後ろの席の彼を見る。
死んだ魚の目のように黒板を見ながらノートを写している。
(彼が私に?なんで?)
彼とは直接的な面識はなく。
こんな紙の切れ端がでてくるまで私にとって彼はただのクラスメイトだった。
だけど…
(ちょっと後から柊くんに声かけてみよう。)
そして授業の終わりを告げる鐘が校内に鳴り響く。
起立、礼を終えて、クラスメイトそれぞれ席を立ち移動する。
もちろんその中に私もいた。
(柊くんにちょっとはなしかけてみよ。)
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僕は夢を見た。
いつもと少し違うのは、今回の夢は視点が僕ではないということ。
今回はハッキリとわかる。
『この視点は金倉 唯』だということ…。
それにしてもやけに現実的な夢であった気がした。
金倉唯……なんなんだ。
なんで、僕の夢に出てくるんだ。
しかし、夢の中の僕は、とても楽しそうに会話している。
あんなに楽しそうな僕は自分で言うのも可笑しい気がするが珍しいことだ、
僕は彼女、『金倉唯』をもう少しよく知りたいと思い、自分の部屋のアルバムを取り出した。
……、そういえば僕は高校1年生の頃から金倉唯と同じクラスだったな。
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後書きは特に書く事は無いですが(前書きで書きたいことを書いたので)
是非小説書きさんとは繋がりたいですね。
色々アドバイスを貰いたいのでw
感想などお待ちしております。
なるべく近々更新しますのでよろしうございますm(_ _)m