模擬戦です
聖暦654年、海人領に宣戦布告した獣人族の最後の砦クルーガが陥落した。最後までクルーガを死守していたアステカは、その命を持ってクルーガの市民に対する無事を約束させた。
翌年655年、獣人王ファコウは海人族に対し降伏し戦争が終結した。
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「戦闘開始!」
「おら!喰らえカミル。サンダーボール!!」
ジークの手から雷魔法初級の技が放たれた。
雷魔法に対抗できるのは土魔法のみとされているが土魔法は扱うのが難しいため、現在ジークのサンダーボールに抵抗できるものはいなかった。
「はっ、喰らうかよ。プルーウォーター!!」
だが、電気を通さないのは土だけじゃない。今俺が使った魔法プルーウォーターは純水を作る魔法だ。
純水は電気を通さないため防御に使える。しかも・・・
「お返しだ!アイスエッジ!」
その水を凍らせて氷魔法に上乗せできる。
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あれからまた1年経ち、3年生になりました。
授業に模擬戦が増え、現在俺は3位に輝いています。
更に数学の成績もトップにより遂に人生初のモテ期が来ました。コマルナー
一年かけ魔法とスキルの練習により魔力量も増えた。
更にスキル「無詠唱」が手に入った。
「おい、カミル」
「どうした?」
「さっきの魔法だ!何だあの魔法、俺のサンダーボールを水魔法で守るなんて聞いたことが無いぞ」
そう、実は俺がさっき使った水魔法「プルーウォーター」は俺のオリジナルの魔法だ。
だが、俺には魔法作成スキルなど無く普通は魔法を作れない。
そこで出てくるのは俺の最初のスキル武器作成だ。
実はスキルにはポテンシャルがあり使えば使うほど熟練度があがる。
そして熟練度が一定の量増えればスキルポイントが増える。
そこで俺はそのスキルポイントを使い「魔法作成」と「四次元の宝物庫」を拡張した。
魔法作成はその名の通り魔法を作る機能だ。一方、四次元の宝物庫は俺のスキルで作成した武器のみ
某有名猫型ロボットのポケットのようにしまえる。
この能力により俺の銃を皆から隠して持ち歩けるようになった。
「何って水魔法だよ」
「ただの水魔法で雷魔法が防げるわけ無いだろ!しかも名前も違っかたし」
めんどくさいな・・・
「まあ、次俺に勝ったら教えてやるよ」
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次は数学の時間だ。しかし、おれは木陰の中で寝そべっている。
なぜかって? そりゃあもう小学生の算数なんて完璧だから授業中寝てたら先生に怒られたため、数学の問題を出し合った結果俺は授業をサボっていいよう言われた。
しかし春だからか日差しが気持ちよくてまどろむつもりが本格的に寝てしまいそうだ。
「ねえ、カミル君。数学の授業サボらないでくれない?」
ちっ、うるさいやつが来た。彼女はエミリー、得意な魔法は光系でやたらと俺につっかかて来る。
最初は見た目も可愛いし、ツンデレで俺が好きなのかな?と思っていたらデレの無いツンキャラで萎えた。
「何か問題か?俺は先生からちゃんと許可をもらっているぞ」
「それがむかつくの。学生なんだから先生に刃向かっちゃだめでしょ」
「それは君の勝手だ。俺は君よりも数段数学ができるし、足し算引き算なんかやってる君たちとは格ちがうんだよ」
やば、言い過ぎたか?うん、言い過ぎた。エミリーが半泣きだ
「わかったよ、行けばいいんだろ」
こうして俺は地獄の算数授業に出るのだった。