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とある誘い

あの日


確かにそこには僕がいた。


夢なんかじゃない。


現実だった。


これは始まりの物語である。




僕の名前は綾人。


高校1年生のただのインキャだ。


趣味は特になく、学校が終わった後は少し散歩に出かけるぐらいだ。


今日も1日が終わっていく。


ただなんもしない日が続いていく。


なんか面白いことでも起きないかな。そう一人でつぶやいた。




次の日


朝6時半に起きて学校の支度をしていた。


歯を磨き、制服に着替え、そろそろ朝ごはんを食べる時間だ。


母親に呼ばれリビングに行った。


もう朝食が並んでいる。


「いただきまーす」


家族全員で手を合わせていただきますをした。


「アヤト。今日風斗くんと遊びに行くんだってな」


お父さんに言われた。


「うん。今日は風斗と遊びに行く予定だ」


風斗は幼稚園からの幼馴染で小さい頃からずっと一緒だ。


家が近いこともあって毎日のように遊んでいる時期もあった。


最近は風斗と遊ぶ時間も減ったし、久しぶりに遊びに誘われた。


これは行くしかないと思い入念に準備している。


「綾人も大人になったねー。小さい頃は毎日どこか怪我して帰ってきてたのに今はもう遊びに行く機会も減ったじゃない。」


母親が言う。


「うるさい。僕は一人でいるのが好きなんだ。」


朝食をかきこみ身支度を済ませ家を出る。


「いってきまーす」


「いってらっしゃい」


母親が返してくれた。




学校に着いた。


僕は基本門限の30分前に来るタイプなので教室にいる人数は少ない。


運がいいことに僕は教室の一番後ろの端なのでそこで毎日本を読んでいる。


今日は風がいいな。


気づけば時期はもう10月。


もうそろそろ寒くなってくるような季節だ。


風に煽られながら本を読んでいるととある一人が教室に入ってきた。


風斗だ。


風斗とは結局同じ高校に進学して運良く同じクラスになった。


「今日の約束覚えてるよな?」


「あぁ覚えてるよ」


風斗が言ってきた約束の内容は山にある絶対に入ってはいけない場所に行くというものである。


噂によるとそこに行った人たちはなにかしらの不運に見舞われ数年経つと行方不明になるらしい。


僕はそう言ったオカルト系の話は信じないタイプなのですぐに乗ってやった。


どうせ何も起きないということがわかっているからだ。


だが風斗はそういうのを信じているタイプだからなにも起きないというのをわからせるためにも僕が付き添うんだ。


「じゃあ今日の夕方5時に緑公園に集合な!」


風斗が目を輝かせて僕に言ってくる。


「わかったよ。」


「持ち物には懐中電灯と、非常食と、水筒とあと何かあった時の塩ももってこいよ」


入念すぎる。


流石の僕でも引くレベルの入念さだ。


備えあれば憂いなしということわざがあるが、まずそもそも何も起きないだろ


「わかったな?」


「わかったよ。」


正直気が乗らない部分もあるが、僕は風斗の言ったことは基本信じる。


今回ばかりは信じてないが、いままで風斗の言ったことは当たってきた。


今日は雨が降るぞと言われた日の天気予報は全部晴れ。


そんなわけないだろと思っていたが帰り道。僕だけびしょ濡れになった。


今日抜き打ちで持ち物検査があるぞと言われた日には、僕はスマホを没収されてしまった。


ついでに風斗もチョコレートを取られていた。


自分で言っときながらなぜ持ち物をしっかり調べてないのか。


よくわからないが、風斗は何かを予知する能力があると思っている。


それか風斗が天気を操ったり、先生の脳内を操っているのかもしれない。


そんなこともあってか風斗の言っていることは基本信じるようになった僕だが今回の話は非現実的過ぎて流石に信じ切ることができないのである。


だが友達といるだけで楽しいし、もう1ヶ月近く友達と遊んだこともないので今回は久しぶりに行ってみることにした。




夕方の5時


一人でブランコをしていた。


風斗を待っている。


だが風斗は基本遅刻する。


いままで時間を守ったことは一度もないかもしれない。


時間を指定しないほうがいいかもしれないな。


そんなことを考えていると風斗がきた。


「お待たせー」


「待たせすぎだよ。」


もう時刻は午後5時15分。


15分も遅刻しているのだ。


しかも風斗のリュックにはパンパンに荷物が詰められている。


なぜこんなにパンパンになっているのか。


「ごめん。リュックに犬のぺっぽを詰めてたら時間がかかっちゃって」


「ワン!」


リュックから顔を出した犬がいた。


「やっぱ風斗は頭が悪いな」


つい口が滑っていってしまった。


「なんでだよ。冒険に行くならペットの一匹や二匹つれていくだろ!」


風斗が少し怒ったような、困ったような顔で僕に言ってくる。


「何か起こるとも限らないし、ペットが必要とも限らない。もしかしたら犬が山で迷子になるかもしれないんだぞ?」


「そっか。でも俺がしっかり言い聞かせておくから大丈夫だ。 なあぺっぽ?」


「ワン!」


これは何を言ってもダメそうだな。


びっくりするかもしれないが風斗はこう見えても実は毎回テストで学年1位を取る猛者だ。


なんというか勉強ができてもまだまだ子供という感じがする。


「じゃあ行こうか。」


「go!」


そして僕たちは青が山へと歩みを進める。

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