同居人1
この家には何かいる。
それは数ヶ月前いきなり現れたのだ。
生き物かも分からない薄暗く黒い影は確かにそこにいた。
私が階段を上る時、下る時気配を感じるのだ。
時には笑い声や物音が鳴り止まない。
"それ"は明白に私の精神を蝕んでいった。
精神をやられた私は小説家仲間、誠治に相談をしに行くことにした。
誠治の家に行く途中、私は"それ"が着いてくるのではないか、もしかしたら"それ"は人の形をし、私に話しかけてくるのではないかと怯えながら道を歩いた。
誠治の家に着き、私は呼び鈴を鳴らした。
家の中から誠治が出てき、久しぶりだな元気にしていたか?と聞いてきた。
私は怖くて堪らないのだ誠治、誠治私はおかしいのか、私は狂人なのか。
そう震え誠治の肩を揺さぶりながら云った。
誠治は冷静にお前は狂人ではない、大丈夫だ
まず、お前に何があったのか聞かせてくれないか?と云われた為、私は自分を落ち着かせるように深呼吸をした。
唾を呑み私は話し始める。
色んな所で視線を感じるのだ、私は小馬鹿にするような声も聞こえる。
私は恐ろしくて堪らないのだ。
誠治は頷きながら私を聞いてくれた。
ふむ、と云い数分考えた後、それは本当に存在しているのか分からないのだろう?僕が明日、お前に家に泊まりに行く、そうしたら本当に"それ"がいるのか分かるだろう、と続けた。
私は少し気持ちが楽になり、今日は家に帰ると云った。
誠治はそんな恐ろしい家に帰らずに泊まって行けと云っていたが、今日中に仕上げなければいけない原稿があった為、帰らなければならないのだ。
誠治にそう伝え、私は帰路に着いた。




