第四十二話「魔界ゴーレム戦」
魔界と言う別世界から召喚されたゴーレム。
見た目こそ、通常のゴーレムと変わらないように見えるが……シャルの話を聞いているから、油断はできない。
「どう見る? 後ろの小型達」
「魔界から召喚された。その可能性はあると思います」
そう言ってシャルは杖を構える。
「だとしたら、クリントは僕よりも有能な召喚士かもね」
ざっと数えても五十体以上は居る。
それほどの魔物を召喚するなんて聞いたことがない。小型だったとしても、あれほどの魔物を召喚したら魔力回路にかなりの負担がかかる。
魔力回路があるからこそ、僕達は魔法を使えることができる。魔力回路は、魔力を使う量によって負担がかかる。第二の血管とも呼ばれており、肉眼では確認はできないとされている。
「そんなことはありません! アースさんの方が優秀です! 最強です!!」
「そうよ! そうよ! 珍しく意見があったわね!!」
「あははは。ありがとう、二人とも。……さて」
ゆっくりと近づいて来たゴーレムとその他の魔物の軍勢。
奴らを倒さない限り、この先には進めないだろう。
「この反応は」
生体センサーに反応あり。右と左の通路からも複数の生体反応が近づいている。この反応から察するに……。
「逃げなしってやつか。まあ、最初から逃げる気なんてないんだけどねぇ」
見えた。左側の通路から小型のゴーレム達が道を塞ぐようにして近づいてきていた。
それに、まだ後続が居るようだ。
ここで一気に仕留めるつもりなのか? だったら。
「ロメリアさん、ロウガ。正面を任せて良いですか?」
「お? なにか秘策ありって感じだね」
僕は、はいと頷き右の手の甲に魔力を収束させる。
「〈武装召喚〉」
刹那。
僕の目の前にエネルギーが収束し、とある武装の形となった。
「エネルギー砲・乱」
「え? それってハヤテが使ってた」
そう。僕はロボット達が使う武装を召喚し、使用することができる。それが〈武装召喚〉だ。当然だけど、武装に使用するのは僕自身の魔力。
そのため乱用は禁物だ。
「おー! そんなことまでできるのかい! なんで隠してたんだ!!」
「別に隠していたわけじゃないんですが。それよりも」
「ああ、わかってるよ! そっちは任せた!!」
ロメリアさんは、我先にと赤炎を構えて正面の通路へと駆ける。ロウガも少し遅れながらも、指示通りロメリアさんと共に正面へ。
「ハヤテ。左は頼んだ。シャルは、僕と一緒に右を」
「はい! 遠距離攻撃で一掃しましょう!」
「それじゃ、あたしは!」
と、ティナは両手を突き出し。
「〈ブースト〉!!!」
僕達に強化魔法を一斉にかける。
「さあ」
僕は、漲る力をエネルギー砲・乱へと流し込み。
「戦闘開始だ!!」
右側の通路から進行してくる小型ゴーレム達にエネルギー弾を乱れ放った。




