表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/63

第一夜・起床

  翌朝、ホールの騒がしさで目が覚める。何事かと思い、階段を下りて、人混みをなす冒険者・騎士たちの中へと分け入る。


「ザカリア……さん?」


 そこにあったのは、執事ザカリアの亡骸。そして、そのそばで静かにすすり泣くウェリシアの姿であった。

 一体、この状況はどういうことだろうか。近くに早起きの婆さんがいたので捕まえる。


「婆さん、これ。ザカリアさんは殺されたってことでいいんだよね?」


「ナイア、口を慎みな。ここではだれが聞いてるかわからないんだ」


 『誰が』?……ああ、犯人が聞いていたら次の標的にされるかもしれないってことを言いたいのか。

 それならそれで、返り討ちにすればいいだけだし、探す手間が省けて助かるんだけど。


『一体だれがこんなひどいことを……』


 ふわふわの毛玉が現れ、それと同時に人混みがサッと割れる。そして、わずかにひそひそと何かをささやく音が聞こえた。

 曰く、あの魔獣の仕業なんじゃないのか。人間の犯行を先に疑うよりは、まずあの魔獣を疑うべきだろ。そんな言葉が静かに飛び交っていた。


 なるほど。人間同士で疑いあえば、それこそダンジョン内のご法度である仲間割れのようなことになってしまいかねない、か……。


 しかしふわたろうが疑われているこの現状はまずい。なんとかしなくてはならないだろう。


「みんな。その魔獣は犯人ではないよ。犯人は、人間だ」


 そう言ったのは、いつのまにか事件現場の中心、すなわちザカリアの骸の近くに腰を低くし、その背中にじっくりと視線を落とす少年―――ハンスであった。

 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ