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とあるトラック運転手の死

運転手も死にます

俺は今、自分が死ぬための紐を持っている。


俺はトラック運転手だった。

”だった”というのは、男子学生を轢いてしまったからだ。

別にスピード違反をしていた訳でもないし、赤信号を無視して交差点に入った訳じゃない。

あんな片側4車線の道路を横断しようとした奴をどうやって避けろっていうんだ。



俺の裁判では、奴の遺影を持った女達が傍聴席を埋め尽くし、

被害者として出廷した女達は奴がどんなに素晴らしいか泣きじゃくりながら語り、

俺のことを散々詰った。

俺が轢いてしまったのは事実だ。それを否定はしないし、責められるのはわかる。

だが、それだけじゃなかった。


SNSで住所が晒されて家に取材が殺到し、妻は家にいられなくなった。

娘は学校まで抗議の電話が掛ったことでいじめられた。

これ以上は巻きこめないと、離婚して実家に帰らせた。

俺の実家は人殺しの家として、ネット上に写真をばら撒かれてそれどころじゃなかったからな。


これで少しは落ち着くかと思っていたのに、妻の実家まで追い詰めて、娘の学校まで晒しやがった。

そして最後には、妻が娘と一緒に心中してしまった。

それを義理の父母から聞いた俺の気持ちが想像できるか?


とうとう実の父母も心労で死んだと聞いた時、俺は死ぬと決めたのだった。




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